quisiitさんの商品レビュー

中学生向けとは思えない

私は，世間を知らない，70歳過ぎの爺さんである。ということを自覚しつつ，一言する。
私は，ジュニア新書のファンである。今回は，中学生向けの新書ということで，やはり期待して手にした。しかし，初めは，著者の高校時の思い出や，高校の教科「世界史」「倫理」からの概念が，並ぶ。高校のことを知らない中学生は，門前払いという仕立ての一書である。
短歌部で部員を募集しているという標題にもかかわらず，短歌の概説のあと，一足跳びに，くろうと（はだし）の歌会になってしまう。短歌を始めた中学生がやりあって，ときどき顧問の先生が口を挟む，くらいの脚本が描けなかったものか。ついでながら，古典を引用するに際しては，よみかたに振り仮名を施すなり，現代仮名遣いに改めるなり，配慮ができなかったものかと思う。
後まできちんと読んでもらえれば分かる，などという御託があるかもしれないが，著者の驕りである。話し相手が誰かも分かっていない先生に，「分からないことは先生に相談しよう」と言われても，相談する気になどならない。編集部も著者も，理念があってこのシリーズを始めたか，執筆をしたか，疑うことになる。
なお，値段がちょっと高いと，年金暮らしで感じる。中学生に買ってもらうなら，500円以下，せめて千円以下にしてほしかった。

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まじめに著作をしよう

「禅宗の伽藍配置」という一節がある（pp.38-39）。本文は18行，その第15行から新しい段落が始まる。「今述べた伽藍配置は主に臨済宗の寺院でみられるもので，…（中略）…，一方，曹洞宗の伽藍配置は…（下略）」。曹洞宗の伽藍配置の説明は，別に節が立てられるわけでもなく，ここの3行足らずで終わる。これが曹洞宗の案内書として，まともなものであるか。多分，臨済宗の案内書を適当に書き換え，曹洞宗の寺院を訪れたこともなく，檀家の仏壇を覗いたこともなく，著作をしたものであろう。――と，全編を通して，十分に思わせられる。
執筆者も編集者も出版社も，まじめに仕事をしよう。活字離れは，読む側の責任のように言われるが，書く側・作る側（ついでに言えば配送する側も）の劣化の責任を問題にして当然である。

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ダストカバーがすんなりと取り付けられず，プラスチックを削る決心をするのに，数日を要しました。脚も高さが揃っていないようです。要するに，値段相応というところでしょうか。
レコード針の購入がこのプレーヤーの製造元でしかできそうにないことは，取り扱い説明書では確認できず，製造元のインターネットサイトに行くことになりました。行き届いていないのは，ハードのみではないようです。

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