快筆紳士 (50代/男性)
評価 5
投稿日:2006年12月25日
ようやくDVDリリースされた『スーパーマン・リターンズ』、観ました。スーパーマンへの思い入れは、過去の日記に譲るとして、とにかく良かったですねぇ。あのテーマ曲が流れて来た瞬間に、「おーっ!!」って感動しました。しかも、オープニングでは全然新生スーパーマンが登場しない。ロゴの周りを飛んだりしない。引っ張ります。
で本編。まぁ、ケビン・スペイシーの気色悪いこと。なんか、ジーン・ハックマンのレックス・ルーサーより粘着質で、嫌だなぁ。ケイト・ボスワースのロイス・レインは、ちょっと違うかなぁ。マーゴが演じた時とは。ただ、キャリアウーマンの現代女性像そのものが、きっと変貌しているせいなんでしょうね。これ、隔世の感。
肝心のブランドン・ラウス@スーパーマン。思ったよりあどけない。横顔や、雰囲気、クラークとスーパーマンの時で巧みに変える声の調子などは、なかなかいい感じ。しっかり先代を継承してます。ただ、やっぱりクリストファー・リーヴの時と同じ心配が出て来ますね。この人、スーパーマン以外の役、大丈夫かなぁ、と。体と顔のバランスが、普通のドラマだとちょっと障害になるかな、なんて心配もしました。スマートさ、ジェントルさでは先代に軍配があがりますが、人助けをして、さりげなく「グッナイっ」ってゆっくり飛び立つ様は、まさに“スーパーマン再生”です!!
いいですよ。文句なしでしょう。惜しくも急逝したクリストファーも喜んでいることでしょう。まさに、子は父になり、父は子に還る、ですね。
ライフワークである『X-MEN』最終作を蹴ってまでメガホンを取ったブライアン・シンガー監督の意気込みもまた。随所に見られる、彼独特のダークな雰囲気が、青い空と完全な正義との対照をなして、美しかったです。でも、やっぱりこの人、疎外感を描きたがるんだよなぁ。まぁ、理由はいろいろあるでしょうけれど、先代スーパーマンが、全人類の憧れお頂点として、人間の中にいるヒーローだとすると、ブライアンの描くスーパーマンは、人類とは違うがゆえに、大きな責任と義務を引き受けさせられた、“異星人”になっています。人類と同じ目線に立たせないところに、スーパーマンの描き方の違いを感じました。新生スーパーマン、今後が楽しみですね。
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- リバティーン [ ローレンス・ダンモア ]
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- ショップ: 楽天ブックス
評価 5
投稿日:2006年11月27日
ウェルカム・バック、ジョニー、とでも言いたくなるこのダークにして、癖のある作品。ジョニーがジョニーたる所以とは、このような個性的な脚本での演技でこそ。ポップなジョニーも好きですが、『デッドマン』『ドンファン』、もう一歩譲って『シザーハンズ』あたりの、周縁者の暗黒面を演じた作品が、やっぱりピカイチです。ジョニー自身のパーソナリティをよりよく知るには、やはりこの手の小品を網羅するのが近道かも。ところで、原作『ロチェスター卿の猿』、復刊されないのでしょうかね。
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評価 5
投稿日:2006年11月11日
破天荒な人生と引き換えに、音楽の神の寵愛を一身に受けた、無頼派にしてロマンティックな天才ミュージシャン、バーデン・パウエル。酒浸りの日々、バンドマンへの虐め…その一方で子供たちを溺愛した、二重人格者のテクニシャンは、契約の自由を得るために、わずか数週間(しかもツアー先)で、四枚のアルバムを即録音。そのどれもが大傑作なれど、白眉はこの一枚。こういう芸当が出来る人、本当にいるんですね。しかも、相手はフランスの名門レーベル、バークレーですから、基準は高いはず。はたして、この四枚で相手は満足、晴れてバーデンは自由契約になったという逸話も本作は、ブラジル音楽のスタンダードと呼べる名曲が詰まった、いわばベスト盤的一枚です。
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- ハーダー・ゼイ・カム [ ジミー・クリフ ]
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- ショップ: 楽天ブックス
評価 5
投稿日:2006年11月11日
レゲエ・ムーヴィーの伝説とも呼ばれる、『ハーダー・ゼイ・カム』が、ついにDVD化。主演は、ジャマイカの至宝・ジミー・クリフ。好きなんですよ、ジミー。コンセプト、カリスマ性、パフォーマンスについては、やはりボブ・マーリーの魅力には遠く及びませんが、音楽性、そして何より歌唱力、これについては、ジミーに軍配が上がります。もともと、ちょっとファンキー色の強いレゲエや、初期の歌ものが好きだったので、カールトン&ザ・シューズとか、アルトン・エリスとか、この系譜が好きなんですね(その後は、フレディ・マクレガー、ジュニア・タッカーが好きだったなぁ)。
で、映画。ザラついてます。“ジャマイカ版・ウエスタン・ムービー”と形容されるだけあって、無骨でタフで、誇りっぽい、ちょBの線の匂いがプンプン。でも、ジャマイカが熱かった頃の、行き場のない緊張感、そして生半可でない野心の滾りが、実際には純朴の人であるジミーの初演技によって、際どいながらも見事なバランスを保っています。
とにかく、クール。ジミー・クリフは、ジャマイカ版スティーヴ・マックイーンです。ジャケットも70年代的でファンキー、やサントラにいたっては“超絶名盤”、もはやこのような作品は彼には作れないだろう的マスターピース。DVD化されて何より、何より。
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評価 3
投稿日:2006年11月11日
“さすがロン・ハワード”という硬質な作りになっていますね。原作および、原作にまつわる商業主義的なきらびやかさとはまったく無縁の作り。映画単体で見たら、すごい真面目な感じです。冒険とかミステリーというジャンル性を感じないかも。
キャスティングについては、トム・ハンクス・・・う〜ん、やっぱり厳しいかなぁ。誰が良かったんだろう。そう考えると、もちろん原作にあるように、ハリソン・フォード起用したらベタで面白くないのは当然ですから。で、思ったのがレイフ・ファインズ。インテリジェントな感じと、ハリソンに通じるワイルドさも持ち合わせていて、姿がいい人物。合うんじゃないかなぁ。
一方、オドレイ・トトゥ。意外にも合ってましたね。私はレイチェル・ワイズとかいいな(あ、レイフと組んだら『ナイロビの蜂』になってしまう)、と思いましたけど、フランス人でないと全然世界観が壊れてしまいますし。で、オドレイ、心配でしたけど、良かった。『アメリ』の時は、キャラクターで許されたファニーなお顔立ち(ちょっと『猿の惑星』メイクっぽい?)も、『ダ・ヴィンチ・コード』では、すごく映えてました。知的、というと原作に引っ張られた印象に成ってしまいますが、それだけでなく、結構美人なんだなぁ、なんて見直したりして。それも、個性派の。トムとのツーショットゆえかも知れませんけど。他に良かったのは、やっぱりイアン・マッケラン。意地悪で知的で、ちょっとサディスティックそうなお顔立ちが役柄にぴったり。いいです。ホント尊敬します。ポール・ベタニーもなかなかいいですね。あのサイラス役は、日本人なら香取慎吾氏しかいないでしょ、と。アルフレッド・モリーナの演技がもう少し見たかった、という物足りなさも。ジャン・レノは、“ファーシュ(刑事。役名)そのもの”なワケですが、本来見えてはいけないインテリジェンスが垣間見え、複雑な心境。もっと猪突猛進で頭コチコチで不器用な感じの人の方がいいのかな、なんて思いましたケド。
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評価 5
投稿日:2006年11月11日
とにかくミュータントの大量登場。いいじゃないですか!!これが同シリーズの醍醐味ですから。あとはもう、バトル、バトル。それだけ。マグニートーもあっさりやられてしまうし。過去の主要キャラも、今作では結構簡単にフェイドアウトしてしまいます(苦笑)。昔からウルヴァリンのファンでしたから、同シリーズは今回が最終作でも、ヒュー・ジャックマンプロデュースで、ウルヴァリンを主人公にしたスピンオフ作品も予定されているようです(これはちょっと心配だなぁ。『デアデビル』における『エレクトラ』参照。収穫は、ハリウッドにカップルが誕生しただけでした)し、X-MENの活躍はまだ続きそうです。そうそう、ハリウッドにとっての何よりの収穫は、原作のイメージとはかけ離れながらも、しっかりキャラクターをつかんでしまったヒュー・ジャックマンを見出したことではないでしょうか。十分でしょう?
ブライアン・シンガーが、X-MENを蹴ってメガホンを取った『スーパーマン・リターンズ』。飽くまで情報による予測ですが、皮肉にも、X-MENを単なるコミック原作映画から一級のエンタテイメントに押し上げたあのテイスト(特に、独特の世界観やコンセプトの織り込み方、そして映像美)は、どうやら『X-MEN ファイナル ディシジョン』ではなく、『スーパーマン・リターンズ』に見出すことができそうですね。
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評価 5
投稿日:2006年10月30日
怪傑ゾロにも家庭の悩みがあるなんて…。怪傑ゾロの原作のイメージを離れ、子供が出来たゾロが、仕事と妻との約束の間で揺れ動くストーリーは、観ていて野暮ったいような、ユーモラスなような。劇場で観た時は、もう一つ、垢抜けない印象がありましたが、再度見直してみると、その野暮ったさが、かえってこの作品の味になっており、物語後半、妻・エレナと阿吽の呼吸を見せる辺りからは、夫婦剣劇の佇まい。勇ましい夫婦の活躍に、従来のゾロものとは違う新しい解釈と膨らみを感じ、イマドキ家族で楽しめるエンタテイメント映画であることを再確認。悪役は、絵に描いたように気障なフランス貴族ですが、これがまた嫌味なキャラでナイス!!演じるルーファス・シーウェルは、『トリスタンとイゾルデ』でもブレイク必至です。
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評価 5
投稿日:2006年10月17日
出ましたねぇ、特別盤。ま、W杯でのパフォーマンスで、さらに世界規模戦略を推進した感じですかね。
こういうリリースを商業主義的という向きもあり、私もそうだと思いますが、ダメ。シャキーラ、好きなんですよ。だから、無条件で許します。まんまと買ってしまいました。理屈じゃない、感情です。でも、特典付きだから損はないと思いますけど。
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評価 5
投稿日:2006年10月17日
こういう、あざとさがないシリーズ物はつい集めたくなる質でして。あまりナンセンスなテイストがなく、幅広い年齢層に受ける、正統派にして王道的な『パイレーツ』シリーズは、「自分の子供に見せたい映画にも出たかった」と言ったほど、心機一転させた作品。そういう、役者の人生観を左右した本シリーズは、それにふさわしい極上の冒険活劇です。
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評価 5
投稿日:2006年10月05日
“ルパン俳優”、もしくは“放浪者俳優”ロマン・デュリスの出世作にして、唯一ノーマルっぽいロマンが拝める一作です。
日本で言うところのトレンディドラマ風のストーリー。作家への夢を抑圧して、官僚への道に進むためパリからスペインへ、“エラスムス”研究に留学する主人公・エグザビエが、バルセロナの共同アパートで生活を共にする面々とは???
カットの切り方や映像処理が、単なるドラマ以上の作品に持ち上げていますし、“アメリ以前”のオドレイ・トトゥも出演。
後から入居して、先にパリに帰る主人公、というシチュエーションがこの映画のツボでしょうか。饗宴の中に後から仲間入りして、饗宴の熱気に後ろ髪を引かれながら、一人先に祭りを後にしていく。その短い間の熱狂が刺激的だっただけに、後にするものへの想いが溢れる…。
さわやかな清秋ドラマに終わらない傑作。途中のエピソードも結構マヌケで笑えてしまうシーンも。続編もDVD化されますので、今のうちに押さえておきたい映画です。
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評価 5
投稿日:2006年10月05日
売り出し前の期待若手アクター、勢揃いの映画って結構イタイ作品が多かったりします。ま、後で見返すと、その中からどんでもない大スターが登場したりして、驚くこともあるのですが。で、この作品も、実在のマフィアにして、合議制を導入し、最後まで投獄されなかったラッキー・ルチアーノを中心に、バグジーやランスキー・マイヤー、フランコ・コステロ(小物チックな形で、後のアル・カポネがクールな役柄で最後に出演しています)の成功までの道のりを描いた作品。結局、この作品からは、その後のスターは出ませんでした(クリスチャン・スレーター出てましたけど、この時点ですでに彼はスターでしたからね)けど、私はベニー“バグジー”シーゲルの描き方が、ヒリヒリしていて、ウォーレン・ベイティの枯れた感じと違って猛烈に格好よく、彼の描写を見るためだけにビデオで何度も見返したものです。これからはDVDでチェックします。
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- クルックリン [ アルフレ・ウッダード ]
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- ショップ: 楽天ブックス
評価 5
投稿日:2006年10月05日
こちらもやっとですか。初期スパイク・リーの名作、DVD化。スパイクの自伝的作品。肩肘張らずに、ただただ愛するブルックリンの古き良き時代を描いた作品。サントラがまた最高で、二枚組。愛聴しました。個人的にも甘酸っぱい思い出のつまったこの作品、今度は自宅でしみじみ鑑賞します。
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評価 5
投稿日:2006年10月05日
やっとですか。初期スパイク・リーの名作、DVD化。私、初期スパイク作品では、実はこの作品が一番好きです(次が『クルックリン』。『マルコムx』も好きでしたが、今見るとちょっと肩に力が入り過ぎてる感も)。彼自身のハイレベルなセンスがすべて詰まってる。音楽、映像、ファッション、台詞。エンディングはちょっとほろ苦いですが、今でも大好きな作品です。もう輸入版ビデオで見なくていいかと思うと嬉しくて。ちなみに、『青いドレスの女』に次いで、デンゼル・ワシントンがセクシーでクールな作品です。
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評価 4
投稿日:2006年09月28日
ジミヘンの伝記映画です。意外や意外、あったのですね。で、内容はどうかと言うと、意外にも良く出来ています。俳優陣は本当に地味で話題性がないので、華やかな作品ではないですが、主人公役の人はなかなか演技は達者で、知られているようで案外知られていないジミ・ヘンドリクスの繊細にして破天荒なパーソナリティをよく表現しています(顔はあまり似ていませんけれど)。当時の音楽業界がよく分かるシンプルな脚本も好感が持てました。ビリー・ゼーン(私、大ファンですが)の怪演、濃いですよ。
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評価 4
投稿日:2006年09月28日
『キングダム・オブ・ヘブン』。リドリー・スコット好きなので、必見でした。オーランド・ブルームも初の主役ということで、気合が入っていて良かったんじゃないでしょうか。ただ映画全体の感想としては“ポイントが見えない”という印象も。
同じリドリー・スコットの『グラディエーター』が、やはりすごい作品だったのは、描き方の支点の違いだと思います。『グラディエーター』が、人間(マキシマスやコンモドゥス)の中に歴史を織り込んだのに対し、『キングダム・オブ・ヘブン』は歴史の中に人間を描いてしまった。これは、ある意味でありきたりな発想です。歴史が、ただ淡々と語られるというのでは、若干大味な印象にならざるをえないですよね。ただ、個人的には西洋史、とりわけ宗教史に興味ある私としては、それなりに楽しめました。
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