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2024-02-15
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2019-08-20
- コミンテルンについては書いてません。
- 『歴史街道』という月刊誌がある。その歴史街道を作る作者達の短編集が非常に興味深い。
短編集だけあって沢山の事に触れているが、その中で日本とアメリカとの戦争回避について触れられた部分をちょっとだけ紹介したい。
まずはご存知、戦艦大和についてである。
戦艦大和という当時は世界最高の戦艦を日本は有効に活用することなく、敗戦をむかえる。
この戦艦大和を日本とアメリカが戦う前から、こんなに凄い軍艦を持ってるんだぞって情報を出していたら、戦艦大和とは戦いたくないあという考えがアメリカ側にうまれたんじゃないだろうか。
そうしたらアメリカとの戦争が回避された可能性はあるし、そこまでは行かなくてもアメリカと戦争をする時期が遅れた可能性が高いのではないだろうか。という指摘は中々説得力があった。
相手を凌駕する軍事力（この場合は戦艦）を持つことが戦争の抑止力になるという視点は今の日本に欠けているものだと思います。
因みにアメリカとの戦争回避の交渉を3ヶ月凍結して、それから再開しようという案が1941年の11月に天皇陛下から下賜されてますがアメリカ側はそれを拒否しています。
そして12月に真珠湾が起こるのですが、実はドイツはその12月には既に敗戦が決まってきていたので、ドイツの敗戦が決定だった翌年2月まで真珠湾攻撃が伸びていたら、アメリカを攻撃するなんて無謀な事はしなかっただろうという可能性は以前から指摘されてる。
戦艦大和という戦艦を戦争を数ヶ月だけでも遅らせる為に利用できていたら、歴史は違っていたかもしれないというのは教訓にすべきだと思います。
又同じ目線で語られる日独伊三国協定と日ソ不可侵条約の意義。これも日本をより大きくみせる事でアメリカとの戦争回避をするという意味合いがあったというのも面白い。
日本がドイツ・イタリア・ソ連という3カ国の大国との同盟を結んでいるという力を借りてアメリカとの戦争回避を探っていたというのは中々ない視点だったと思います。
松岡洋右が結んだ日独伊三国同盟や日ソ不可侵条約がアメリカで戦争回避に奔走した野村吉三郎の邪魔をしたという通説とは対称的に、戦後野村吉三郎自身が「三国同盟はある時期までは（戦争回避の為の）交渉を進める上で有利な材料だった」と語るのは当時を知る上で貴重な証言だと思います。
他にも興味深い短編が15編も入ってます。 - このレビューのURL
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