私も、もう故郷を離れて8年。
毎年、今でも仲の良い祖母へ贈っています。
私の父(祖母の息子)は他界して20年。私の祖父(祖母の夫)は他界して16年。
祖母は一人で暮らすには広い家で、寂しくもありながら一人悠々自適に生活しています。
広い座敷内にある仏間に添えてはと、数年前から桜を贈る様になりました。
今では年末に送られてくる桜を、祖母は密かな楽しみとしています。
寒い座敷内の仏間前に飾られた桜は、日々水を替える祖母の助けを借りながら2ヶ月もの間花を咲かせているそうです。
亡き身内を弔いながら花を愛でる祖母の奥ゆかしさに畏敬の念を抱きます。
故郷へ帰らずにいる自身と、日々葛藤し生きていくことの難しさや大切さを考えながら、咲いた桜の花への感動と散りゆく儚さと照らし合わせ、悔いず恥じず正直な人生を歩みたいと想うものです。