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ミステリー・サスペンス
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1件~7件 (全 7件)
評価 4.00 坂枝圭 (216件) 60代/男性 |
2024年04月17日 22:00 |
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小説家と夜の境界
変人小説家の生き方を観察するのが趣味という作家が,変人小説家たちを紹介していくというホラー系の連作短編集.面白かった.
7話を収録する.各話は概ね4節での構成だが,5節が1話だけある.表記は作家「私」の一人称視点.登場人物はすべてアルファベットで示す:O氏,Yさん,K先生,X先生,R先生,D先生,J先生・A氏・N君.
語り口がとても快適で,捻りも効いている.次々登場する小説家は変人だらけで,小説家自体がホラーになるんだと感心した.「私」はホラー系雑誌に寄稿していて,作者自身がモデルという体裁.第二話と第四話では多作の作家2人を対比的に見るという楽しみ方もできる.
最終話は変人でない点が異質だ.眼の動きで意思疎通ができるはずのところを,上手に完全閉じ込め症候群にしてある.精神感応がありなら,脳波スイッチよりも確実だ.当然生じてくる問題は,ミステリならもっと拘りたいところだが,あっさり処理している.
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評価 4.00 坂枝圭 (216件) 60代/男性 |
2024年04月06日 21:48 |
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化石少女と七つの冒険
『化石少女』の9年ぶりの続編.学園ミステリの態だが,殺人が頻発するし,探偵と助手の関係も独特だ.前作を読んでいれば面白さは倍増する.
前作の翌年度.名門高「ベルム学園」古生物部の部長・神舞まりあは三年に,桑島彬は二年にそれぞれ進級し,待望の一年生・高萩双葉も入部した.変人まりあは新種恐竜の化石を発見して一躍時の人となった.そんな中,またも殺人事件が相次いで発生し,まりあが天才的推理力を発揮する.その推理を否定していく方針だった彬の心に迷いが生じ始める.
7つの章で構成する.一章ごとに一応完結し,連作7話の体裁をとる.表記は三人称視点で,彬が主要視点者.
叙述トリックに驚かされた.壮大な仕掛け.先行例がありはしても,多くの読者は騙されるだろう.麻耶雄嵩,恐るべし.なお,各ロジックは素晴らしいが,前作と違って着想に古生物の知識は関与しない.彬から見たまりあとの距離感が徐々に変化する過程も読みどころ.
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「一歩譲って」〈本書16%〉という表現を滅多に見なくなった.「一歩退き,お先にどうぞ」と仮定的節内で譲歩を表す.私は最近の「百歩譲って」が受け入れ難い.百歩も退けば,譲歩とは異質の行動だ.譲る気などなく,された側はおちょくられたと思う.「百歩譲って」は昔は無かった.いつの間にか出現し,たぶん前世紀末に定着して,ミステリでも最近は専ら「百歩譲って」と書かれる.シリーズ前作『化石少女』には一歩譲歩したり,十五歩譲ったり,百歩や千歩譲る表現も登場した.本作には百万歩〈61%〉も出てきた.「百歩譲って」への作者の皮肉が感じられて面白い.文章の専門家たる作家諸氏には正しく「一歩譲って」と表記して欲しい.
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評価 4.00 坂枝圭 (216件) 60代/男性 |
2024年03月30日 10:33 |
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エレファントヘッド
グロやサイコが苦手で作者のミステリを敬遠していたが,前作『名探偵の…』は面白かった.グロ・ミスに戻った本作は読者を選ぶだろう.特殊設定の多重解決物として上出来だけど.
幸せな家庭・愛すべき家族を死守したい精神科医の象山晴太は,謎の薬「シスマ」を手に入れると,とんでもない殺人事件に巻き込まれていく.序章と終章で挟んだ8つの章からなり,章題を二字熟語で統一する.三人称多視点表記で,象山が主要視点者.第四章の構成が面白い.
シスマの特性,情報共有の方法,相互抑止のルールなど,特殊設定がとても複雑なうえ,設定説明が3つもの章に跨る.グロにしなくても特殊設定が成立するのにと終盤まで誤解していたが,最後に明かされる本作最大のトリックにグロ設定が不可欠だったのだ.
張り巡らされる伏線の数々と,ドンデン返しに継ぐドンデン返しに翻弄される.ただし共感できる人物が一人も登場しない.解決へのロジックも美しさを欠いた.
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評価 4.00 フラワー会 (984件) 60代/女性 |
2024年03月30日 09:07 |
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楽しみ
沢山読みたいので中古本を購入しました。ありがとうございました。
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評価 4.00 フラワー会 (984件) 60代/女性 |
2024年03月30日 09:06 |
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楽しみ
沢山読みたいので中古本を購入しました。ありがとうございました。
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評価 5.00 安曇野人 (90件) 60代/男性 |
2024年03月28日 19:18 |
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吸血鬼の話
恐ろしくも悲しい話。続編があるようなので読もうと思う。
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評価 4.00 坂枝圭 (216件) 60代/男性 |
2024年03月24日 00:36 |
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未明の砦
作者の作品はどれも骨太の社会派サスペンスで,本作も面白かった.大手自動車メーカの若い非正規工員・矢上達也ら4人は共謀罪の初適用により逮捕されようとしていた.彼らに何があったのか,窮地を脱することができるか?
終章を含む7つの章を103の節で構成する.表記は三人称多視点.矢上,管理側,警察当局,週刊誌記者などの視点で複合的に描く.12月現在から書き出し,一旦8月に戻って現在へと進んでいく.複雑だが混乱はしない.
人物や情景の描写がリアル.語り口も良い.緩慢だったテンポが,人物相関の明瞭となる中盤から快調に進み始め,手に汗握る終盤へ.追い詰められた矢上たちは捨て身の行動に出る.
経営者,管理担当,労使関係,安全衛生管理の,前世紀のような極端な在り様は現実味を欠くが,共謀罪の適用拡大に掛けた歯止めが容易に外れうる危険を強調した設定だ.表題の「未明」は押し付け民主主義が未だ定着しない本邦の暗喩でもある.
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