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銀○ (60代/男性)  

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評価 5

購入者投稿日:2020年01月03日

侍の魂と仏軍人のエスプリの共鳴

本書で佐藤賢一が描くのは戊辰戦争。五稜郭を根城にした幕府軍残党の最後の抵抗として日本人にはお馴染みの話ですが、佐藤さんはこの敗残兵たちの視点で物語を組み立てました。戊辰戦争の幕府残党軍といえば海軍を率いた榎本武明、陸軍を率いた大鳥圭介、新撰組副長土方歳三といった綺羅星のごとき有名人が数ある中、なんと本書の主人公はフランス軍事顧問団(ラミッションミリテール)のジュール・ブリュネ大尉。←誰やねん、こいつ。という超変化球の切り口なのです。
鳥羽伏見の戦いでは実は薩長軍はそんなに大軍でも新鋭武器で襲ってきたわけでもありません。幕府軍には天下の名城、大坂城があったし軍資金潤沢、兵士である旗本もたくさんいました。しかし薩長が掲げた錦旗一布にすっかりビビった徳川慶喜が、あっさり退却・逃亡・恭順・謹慎し、大政奉還しちゃいます。幕府が倒れてあっさり失業た旗本たちや奥羽列藩・佐幕派の残党たちがやけを起こし、蜂起したのが戊辰戦争でありますので、これは薩長クーデターに対する意趣返しであるわけなのです。
日本人から見るとそういうことなんですが、そのころ日本にいて、日本を第2の中国としようと狙っている欧州列強にとっては、戊辰戦争は単なる日本の内戦ではなく、交渉相手がどっちだという列強の利害がダイレクトに作用する外交官泣かせの大問題でありました。そもそも薩長に肩入れしていた英国は結果として勝ち組となり、ブリュネ大尉らが所属する仏国は幕府と誼を通じていた関係で風向き悪しです。フランスは幕府に見切りをつけて薩長新政府に遅まきながら渡りをつけたいと思っています。
われらがブリュネ大尉は鳥羽伏見の戦いが起きる前から幕府にやとわれて軍事顧問を行っており、伝習隊という仏式陸軍を編成して幕臣たちをトレーニングしていたのでした。伝習隊は当時世界一の陸軍のフランス陸軍の教えを受けていたので国内でも最強の舞台でしたが、鳥羽伏見では司令官不在のため辛酸を舐めさせられています。可愛い教え子である彼らにさらなる教練を乞われたブリュネ大尉はフランス公使(大使館)の意向に逆らって軍席を抜け、個人として戊辰戦争に参加するのです。


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評価 4

購入者投稿日:2019年11月27日

架空の南北戦争を舞台にして痛烈な米国批判

1861年に勃発したリーVSグラントの アメリカ南北戦争The Civil War。「風とともに去りぬ」でも有名ですが、1865年に北軍の勝利によって終結を見ています。それから150年の間に果たしてアメリカの内戦The Civil War 2 がいつあったのでしょう?歴史小説家といって過言で無い佐藤氏の小説ですから、本書もてっきり史実を下敷きにしたものであると思い込んでいたのですが、実は本書は近未来小説です。2004年から2005年に連載されたもので、物語は2013年に勃発した「米国第2次南北戦争」を舞台に繰り広げられています。現実世界ではトランプ大統領が就任してからどうも「内戦が起こる」といった風評が絶えずおきている現代なのだそうで、佐藤さんはこの時代の到来をかなり正確に予言していたといえるでしょう。
2013年、テキサス州ダラスでアメリカ合衆国女性大統領マクギルが暗殺され、暫定的に国家元首の座に就いた黒人副大統領ムーアはFBIを現地に送り込み強権的捜査を行い、銃規制に乗り出します。この政府の強権をきっかけに内乱が勃発、米国は南北に分かれて150年ぶりに泥沼の内戦に突入します。150年前は鉄砲と高々ガットリング砲が最新兵器であったのに対し、現代はドローンの爆撃機による空爆が普通に行われるハイテク兵器のオンパレード。アメリカの主要都市は崩壊してしまうのです。
主人公はジャーナリストの森山悟君です。米国内乱の真実を探るべく悟君と、アメリカ人の義勇軍女兵士ヴェロニカ、何故か日系の義勇軍兵士の結城の三人が、アメリカ合衆国からアメリカ連合国へと珍道中を展開し、なぜ開戦に至ったかという疑惑について調査します。
その過程で自由・平等・民主の国であるアメリカは、一見正義の伝道者、世界の警察であると思われていますが、「一皮剥けば人種差別、宗教差別、性差別の国で、実権を握るWASPを中心に自国さえよければいいというモンロー主義が根強く残るわがままな国なのだ」という基調でアメリカの現代の病巣を鋭く分析し、抉り出すのです。この佐藤賢一さんの塩筆致は痛快。いたるところで、銃社会を揶揄し、セックスフリーを嗤い、男女同権どころか女性優勢なアメリカ社会をからかっており、胸がすく想いです。


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評価 5

購入者投稿日:2019年06月14日

逮捕された真犯人は別の人!!

叙述トリックの名作という評判も聞いており、騙されないように気合を入れて読み始めたのですが・・・いやぁ、参りました。
本作品は2つの物語が同時に進む構成となっています。奇数章は「救いを求めてあがく松本」の話。そして偶数章は「連続幼女殺害事件を追う警視庁捜査一課長の佐伯警視」の話です。この2つの話は最初全く繫がりが無い話と思われ、いつ交差するんだろう?と考えながら読まされます。心に傷を持つ松本は新興宗教に救いを求め、やがて黒魔術に手を染めるようになってきます。この作品が書かれた1993年当時は例のO教が世間を騒がせており、きっとタイムリーなネタだったろうと予想されます。そして松本はある目的で幼女を誘拐するのでした。
なーんだ、犯人はもうわかっているじゃないか。但し、いたずらや金銭目的での誘拐でない点が新しいですね。で、この連続誘拐犯・松本を追う警視庁捜査第一課長の佐伯の苦悩の日々です。警察小説ではお約束の警察組織内のしがらみや過熱する報道陣とのせめぎあい、などを絡めてキャリア官僚佐伯は犯人逮捕のために頑張ります。しかし捜査は一向に進まず、世間や上司の風あたりも強くなっているなか、佐伯の個人的な不倫騒動も報道されて針の筵です。
そのうち、松本がボロを出してつかまるのでしょうね・・・と思って読み進めるのですが……最後から16ページを残すところでやっと真犯人逮捕です。
ここから先は少しネタバレです。

そして少女に手を差し伸べた。その瞬間だった。
「やめなさい。もうおやめなさい。○○さん。」
丘本(捜査員)が言った。
その真犯人にびっくり。これまたてっきり松本だと思っていて、実際松本が幼女を誘拐殺害している場面を散々描写していたのに何て事ですか?
すっかり叙述トリックにだまされました。但しトリックのあからさまなヒントがそこらじゅうに散りばめられています。多少気にはなっていたのですが、あんまり上手い構成ですので見過ごしていました。
一番のヒントは佐伯の話は平成2年何月何日という表記をされているものの、松本の話には何月何日しか書かれていない。2つの話の季節や月をそろえてここに違和感を少なくしている工夫に騙されます。最後に全容が明らかになり、すっかり騙されていた嬉しさもさることながら、内容の人間ドラマにも感心させられる名作です。


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評価 4

購入者投稿日:2019年06月14日

ゼッフル粒子徹底解剖

200年にわたる帝国vs自由惑星連盟の闘いが終わり、ラインハルトは宇宙を手にし、ヤンは年金を手にしたのでした。二人にとって理想的な結末であったはずなのに理想は長く続かないということで第2部の開始です。まず2つの事件が帝都オーディンと自由惑星連盟府ハイネセンで起きます。前者はラインハルト暗殺未遂事件。その糸を引くのは地球教という宗教団体でありその凶器はゼッフル粒子。ラインハルトは九死に一生を得ることとなるが、報復としてワーレン上級大将に地球教征伐を命じるのでした。
後者は自由惑星連合政府によるヤンの拉致事件。これとて後ろで糸を引くレンネンカンプ上級大将の存在があり、ヤンの元部下たちによる救出劇と、倍返しとしてのレンネンカンプ拉致事件へと発展していきます。ここで奇しくも使われたのがやはりゼッフル粒子。キルヒアイスによる艦隊戦で威力を発揮したゼッフル粒子が地上戦でも頻用されるようになっています。ここでゼッフル粒子についての考察ですよ。
付録2:ゼッフル粒子徹底解剖
カール・ゼッフル博士によって発明されたもので、早い話が気体爆薬です。通常爆薬となると酸素が必要になるのですが、ゼッフル粒子の優れている点は酸素のない宇宙空間でも問題なく発火することができるところです。ただ普通のガスですので無秩序に拡散して思い通りの場所に集められないところが問題でした。そこでアントン・ヒルマー・フォン・シャフトが帝国軍の科学技術総監となった際ナノマシーンを混入させ、一定方向に誘導する「指向性ゼッフル粒子」も開発し、俄然兵器として実用性を帯びてきたのです。
さてゼッフル粒子はそれがまかれた空間を高温な物質が通過したり発生したりすると爆発を起こします。その火力たるや絶大で、ハイネセンでゼッフル粒子発生装置誤作動で爆発事故が起きた際に、死亡・行方不明者5500人以上
焼失面積1800万平方メートルという甚大な被害を起こしました。この面積は東京ドーム385個分です。
ところでゼッフル粒子の発火温度は非常に高く艦船のエンジン噴射や戦闘中の刃物どうしのぶつかり合いによって生じる火花ていどでは発火しないとされています。レーザーやビーム砲くらいの高温でなければ発火しないらしいのです。


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評価 4

購入者投稿日:2019年06月14日

今回は控えよビッテンフェルト

新帝国歴1年7月10日
ラインハルト様が自由惑星同盟首都ハイネセンを制圧して早1年。当然ながら全銀河が帝国軍のものになったので戦闘行為も全くなし。平和というのはつまらないものだ。俺様の登場機会も激減なのである。先日6月に挙行された皇帝陛下戴冠式では名前の紹介があっただけだし。
だから今回は頑張るぞ。ラインハルト様の謀殺未遂事件が収束した後7月10日の御前会議の報告だよ。この時はラインハルト様の命を狙った狂信・地球教の本拠地、地球を制圧することが告げられた。当然、俺様が名乗りを上げたのだが、
「辺境の一惑星を威圧するのに、黒色槍騎兵を動かしたとあっては帝国軍が鼎の軽重を問われそうだな。今回は控えよビッテンフェルト。」
とやんわりたしなめられてしまった。代わりにポンコツ・ワーレンに地球教討伐の命が下されたのであるが、お陰でまた退屈なのだ。
新帝国歴1年7月30日
また御前会議の報告だよ。だいたい会議なんてものは時間の無駄であることが多いのであるが、今回はちょっと面白かった。自由惑星同盟は我が帝国軍の支配下にあるはずだが、その首都ハイネセンに派遣されているレンネンカンプ弁務官がヤン・ウエンリィーに拉致されたとの報告である。なんと間抜けな奴だ。頭でっかちの悪だくみ野郎だから「錬念姦夫」なのだ。
ところでヤン・ウエンリィーのこの暴挙に対して、ミッターマイヤーが「ヤンの好意が無法に対する正当防衛であるならば情状を十分にくむべきであろう」と同情的な意見を述べた。まったくこいつはええ格好しぃだからムカつくよなぁ。これに対してカマの犬好きオーベルシュタインは「(錬念姦夫の行動は)国家安全のためのやむを得ぬ謀略であったととれぬかな」と反論。こいつは何でも反対だからほおっておけばいいのに、これに対してミッターマイヤー「謀略によって国が立つか!信義によってこそ国はたつ」と激高。全くミッター君は格好つけるのが好きな奴だ。この後もこの2人は口論を続け、対立はますます深くなった。よしよし、人びとが諍うのはまったくもって楽しいぞ。毎回こういう会議なら楽しいのに。


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評価 5

購入者投稿日:2019年06月14日

ロイエンタールも『中だし』てんじゃねぇよ

「健康と美容のために、食後に一杯の紅茶」といったらしくない伏線回収が笑える怒涛篇です。
同盟軍から亡命したヤンは、ユリアンたちと合流し事実上の第三勢力になったのですが、その実は寄る辺がない流浪軍団。仕方がないので共和国宣言をしたエル・ファシルに合流。ここを足がかりにイゼルローンを再奪回します。自由惑星同盟はレベロの暗殺により自壊し、帝国の軍門に下ったのでした。その帝国内では中出し元帥ロイエンタールへの讒言があり一悶着。自由惑星連盟を手にしたラインハルトはヤンの一味を滅ぼすことを決めます。

ロイエンタールだけじゃなく、シェーンコップも「中だし」してんじゃねぇよ!!。
今回の付録は「超光速通信」と書いてFTLと呼ばれる超光速通信についての考察だよーん。
これは光速より早く情報を伝える技術。イゼルローン要塞からハイネセン(4000光年)、フェザーンからハイネセン(5000光年)をリアルタイムで通信が可能。ハイネセンとオーディン(10200光年)、の通信も可能であるが、映像や音声にノイズが混じっている。
その原理の一番有力なのは1960年代にジェラルド・ファインバーグが提唱した超光速の仮想粒子であるタキオンを用いた通信である。正の質量を持つ通常物質では光速に達するためには無限大のエネルギーが必要なので光速の壁を破ることはできないが、静止質量が虚数とされるタキオンは逆に常に光速より早く飛ぶことができるとされる。もちろんタキオン粒子は現在でも見つかっていない。

他に先進波通信という考え方がある。これは「時間衝突(ベイリー)」にも登場しています。マクスウェル方程式からは、時間について未来に向かって進む遅延波と過去に向かって進む先進波の2種類の解が導き出されるのですが、このうち我々が使用できるのは、発信してから時間を置いて受信する遅延波の電磁波のみです。時間をさかのぼって発信より前に受信する先進波は決して観測出来ないのが現状です。この先進波を利用できるとすれば、過去へ向かって情報を送信することもできるので結局光速を超えた通信が可能になるって話。んな、ばかな。


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評価 5

購入者投稿日:2019年06月14日

俺達は武人を天職としてやっているのだ。

新帝国歴1年11月10日
レンネンカンプ弁務官を横死せしめた自由惑星連盟の責任をもっともっと強く追及すべきだ。、ヤン・ウエンリィーが失踪した自由惑星連盟などもはやおそるるに足らず。力押して一気に制圧すべきなのだ。
ミッターマイヤーのやつが、「出兵するにも補給の用意が整っていない」などとぐずぐず言っているが、同盟の補給基地を押さえればいいだけだろう。「どのような法的根拠で?」などといちいちうるさいことを言うやつだなあこいつは。トーフの角に頭ぶつけて死んでしまえばいいのに。
新帝国歴1年11月11日
俺様たまにはいいこと言うなぁ。今日はラインハルト様に誉められちゃったよ。
「陛下がこれまで常勝を誇られていたゆえんは、歴史を動かしておられた事にあります。今回に限り御手をつかねて歴史に動かされるのをお待ちになられるのですか」
こんな名台詞2度といえませんよ。実はあまりにも出番が少ないので昨晩ハルバーシュタット副司令官とグレーブナー参謀長と考えていて、ずっと練習してきたもんね。お陰でラインハルト様に賜りましたよ。
「ビッテンフェルトの言やよし」。
聞いた?聞いた?聞いた!!「ビッテンフェルトの言やよし」だよ!早速ケーニヒス・ティーゲルに全艦放送だ!!おまけに「黒色槍騎兵艦隊をもって可及的速やかに同盟領に赴くべし」だよ。やったー一番槍だぁ。
新帝国歴2年1月6日
マル・アデッタ星域会戦に参戦。 先遣隊としてハイネセン近くまで行っていたが、はるか後方で後続部隊ミッターマイヤーと敵将ビュコックジジイの間に戦端が開いてしまっている。「おのれ一番槍は俺様だろうがぁあぁぁ・・・。ミッターマイヤーなんかぐずぐずもんくいってるばかりなのにぃぃぃ・・」
「オイゲン大佐!!全艦直ちに回頭し全力で戦場に突っ込め!!」
「閣下、お声が大き過ぎます……ロイエンタール元帥からFTLです(リヒャルト・オイゲルン)」
「猪突するなよ卿ら、敵将は老功の人だ。想像もつかぬ詭計を用意しているかもしれぬぞ。(ロイエンタール)」
「やっかましいわい、まどろっこしいこと言うな !!中出し元帥!


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評価 4

購入者投稿日:2019年06月14日

相手が黒色槍騎兵では肘から食いちぎられる

新帝国歴2年4月2日
イゼルローン要塞にこもるヤン一党を葬り去るために。またしてもラインハルト様は黒色槍騎兵を先陣に指名してくださった。昨年から俺様の大活躍が評価されているに違いない。それが証拠に俺様が密かに流布した小話が高級士官クラブでまことしとやかに話されている。
「ビッテンフェルトは最前線にいるのか」
「少し違うな。奴がいるところを最前線と呼ぶのだ」byビッテンフェルト自作
思い返せば19年前アムリッツァ会戦で、ヤンの奇策に嵌って深追いしすぎラインハルト様に叱責された悔しさをここで晴らす好機なのだ。今回はあの失敗を糧に「慎重黒色槍」モードで臨む事にしよう。
新帝国歴2年4月20日
先日は、銀河一の暴れん坊ビッテンフェルト様ともあろうものが、すっかり弱気になって「慎重黒色槍」モードなんて世迷言を言ってしまった。去年のマル・アデッタ星域会戦でラインハルト様から「ビッテンフェルトが自重に度を過ごすようなことがあれば、黒色槍騎兵の長所を却って削ぐことになろう」というお言葉を賜ったばかりではないか。
イゼルローン要塞が見えるこの前線まで来た今、王虎での作戦会議の中で「和議を結ぶふりをしてヤンをおびき出しひっ捕らえてしまおう」という破廉恥な馬鹿がいた。
「陛下に無能物と呼ばれるのには俺は耐えられる。だが卑劣漢と非難されては、今日まで命がけで陛下に御仕えしてきた意味が無い。」こんな姦夫ががこの黒色槍騎兵にいたとは嘆かわしい限りだ。
新帝国歴2年4月30日
ヤン艦隊から不届きな通信がきた。
「連年失敗続きにもかかわらず、そのつど階級が上昇する奇跡の人ビッテンフェルト提督へ。貴官の短所は勇気と思慮の不均衡にあり、それを是正したく思われるのなら我が軍を攻撃されよ。貴官は失敗を教訓として成長される最後の機会を与えられるであろう」byアッテンポロー
何たる侮辱、何たる傲慢。「ハルバーシュタット副司令官、グレーブナー参謀長!!黒色槍騎兵全艦直ちにイゼルローン回廊に突入せよ!!ヤン艦隊を血祭りに挙げるのだ!!」


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評価 4

購入者投稿日:2019年06月14日

ビ提督の大活躍に刮目せよ

新帝国歴2年4月2日
イゼルローン要塞にこもるヤン一党を葬り去るために。またしてもラインハルト様は黒色槍騎兵を先陣に指名してくださった。昨年から俺様の大活躍が評価されているに違いない。それが証拠に俺様が密かに流布した小話が高級士官クラブでまことしとやかに話されている。
「ビッテンフェルトは最前線にいるのか」
「少し違うな。奴がいるところを最前線と呼ぶのだ」byビッテンフェルト自作
思い返せば19年前アムリッツァ会戦で、ヤンの奇策に嵌って深追いしすぎラインハルト様に叱責された悔しさをここで晴らす好機なのだ。今回はあの失敗を糧に「慎重黒色槍」モードで臨む事にしよう。
新帝国歴2年4月20日
先日は、銀河一の暴れん坊ビッテンフェルト様ともあろうものが、すっかり弱気になって「慎重黒色槍」モードなんて世迷言を言ってしまった。去年のマル・アデッタ星域会戦でラインハルト様から「ビッテンフェルトが自重に度を過ごすようなことがあれば、黒色槍騎兵の長所を却って削ぐことになろう」というお言葉を賜ったばかりではないか。
イゼルローン要塞が見えるこの前線まで来た今、王虎での作戦会議の中で「和議を結ぶふりをしてヤンをおびき出しひっ捕らえてしまおう」という破廉恥な馬鹿がいた。
「陛下に無能物と呼ばれるのには俺は耐えられる。だが卑劣漢と非難されては、今日まで命がけで陛下に御仕えしてきた意味が無い。」こんな姦夫ががこの黒色槍騎兵にいたとは嘆かわしい限りだ。
新帝国歴2年4月30日
ヤン艦隊から不届きな通信がきた。
「連年失敗続きにもかかわらず、そのつど階級が上昇する奇跡の人ビッテンフェルト提督へ。貴官の短所は勇気と思慮の不均衡にあり、それを是正したく思われるのなら我が軍を攻撃されよ。貴官は失敗を教訓として成長される最後の機会を与えられるであろう」byアッテンポロー
何たる侮辱、何たる傲慢。「ハルバーシュタット副司令官、グレーブナー参謀長!!黒色槍騎兵全艦直ちにイゼルローン回廊に突入せよ!!ヤン艦隊を血祭りに挙げるのだ!!」


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購入者投稿日:2019年06月14日

退く奴は王虎の主砲で吹き飛ばしてやれ

新帝国歴2年9月8日
ラインハルト様が古典バレエを鑑賞なさると言う。その随行を仰せつかった。もちろん皇帝陛下の護衛を兼ねてであるが、それにつけてもバレエとは・・・。ここのところ全宇宙を掌握されて戦争がなく、暇なのは解りますが、それならばメックリンガーあたりを呼びつければいいのに、よりによってこの野暮天のビッテンフェルトをご氏名とは「完全なる嫌がらせ」としか思えない。何か不敬に当たる振る舞いをしたのであろうか? 19年前のアムリッツァ会戦での勇み足をまだ根に持っているのであろうか?それともこの4月の回廊の戦いで勝手にイゼルローン回廊に突入したことを怒っていらっしゃるのであろうか?
小官にとってバレエ鑑賞は銃殺刑に相当する位辛い刑罰である。
新帝国歴2年9月9日
新領土総督ロイエンタールから招請状が届き、ラインハルト様が惑星ハイネセンへ赴くことになった。当然の随行はこのビッテンフェルトが指名されると思っていたのだが、どうやら今回は平和な旅にしたいからルッツを連れていくと言われる。確かに戦闘がないのならばルッツの小僧でも十分に役に立つであろう。それにしてもバレエには連れ出されて御幸への随行はなしかい!!
新帝国歴2年11月25日
第2次ランテマリオ会戦に参上!!足が速いだけのミッターマイヤーに先んじられ、既にロイエンタールとの戦端は開かれていたが、朝飯中に間に合ったぞ!!なんだミッターマイヤーの奴、へろへろではないか。「突撃せよ!逆賊ロイエンタールを粉砕し、ミッターマイヤーに朝食を摂る時間を作ってやろうぞ」。やっぱり戦場は良いなぁ。艦橋で喰うフランクフルトも旨いぞ!
新帝国歴2年11月29日
なにぃ!!黒色槍騎兵は守勢に回ると弱いだとぉ!ロイエンタールの奴、猪口才にも陣形を乱れさせおって。「退くな!!!引くなと言っておるだろうが!!」「黒色槍騎兵には守勢などない!!。前進、力戦、敢闘、奮励あるのみだ!!」
みろ!!無理が通れば道理が引っ込む。俺様が丹精込めてワックスがけした黒光り王虎にはビームもミサイルも恐れをなして道をあけるのだ。


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評価 4

購入者投稿日:2019年06月14日

「金髪の孺子」は一発必中

銀河を統一したラインハルトは当面戦争がなくて、魅力が半減。ヒルダにちょっかい出して中出ししちゃったり一見平和なご様子です。しかしここまでの伏線から予想していたとおりルビンスキーらによる陰謀でロイエンタールの叛逆が勃発。ロイエンタール対ラインハルトの構図にのっとり帝国の双璧は相討つことになります。そしてこの盟友同士の戦いはロイエンタールの「遅いじゃないか、ミッターマイヤー」という名言で幕を閉じます。ここのあたりが実に歌舞伎的。「遅かりし由良之助」(歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」で、大星由良之助が主君の切腹に間に合わなかったシーン)のオマージュですね。生まれた我が子を親友であり宿敵となったミッターマイヤーに託す筋書きもイケテマス。
それに引き換えヒルダと一夜を共にした皇帝ラインハルトのシーンは不粋です。
新帝国歴2年8月29日
「フロイライン」
「はい、陛下」
「帰らないでほしい。ここにいてくれ。今夜は一人でいることに耐えられそうにないのだ。たのむ、予をひとりにしないでくれ」
「・・・・はい、陛下、仰せに従います」
ヒルダは自分が波間に漂う一本の藁でしかないことを知っており、今夜はこの人のために、出来るだけよい藁になろうと決めていたのだった。
臭、臭、臭、臭!!NHKの朝ドラかよ!!総じて銀英伝に出てくる恋人たちにはイライラさせられます。


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評価 5

購入者投稿日:2019年06月14日

「美しく」「残酷」

飛氏は1983年にデビューし当時の日本人SF作家としては卓越したアイデアを盛り込んだ「象られた力」で26回日本SF大賞を受賞しています。1992年から作家活動を休止していたようですが、本作で10年ぶりに復活しました。「象られた力」に収録されている中篇「呪界のほとり」と「夜と泥の」でも描かれている突飛な設定・世界観とねとねと、てかてか、ぬるぬる「美 しい」絵画的要素が、本作ではより濃密に展開されてます。
例えば次のような大量殺戮描写
「男たちは一体につながれていた。四肢が切り離され、胴が切り平から完全にシャッフッルされて別の人間の適当な場所に繋ぎあわされていた。目蓋も縫い綴じられ手板。口を大きく開けさせられ引き出された舌を下顎に縫い付けられている者もいた。男たちは皆生きていた。生きてはいたが死よりもつらい苦痛を感じているようであった。引きずられるまま一団に絡まりあっていた。自らの身体の上に磔にされているのだった」
こういったグロい表現が満載です。
そのうえエロい描写も頻出してます。というのも物語の舞台はネット上に構築された仮想リゾート〈夏の区界〉。この楽園ではホスト役のAIたちが人間の来客に対し、あらゆる欲求に応える事になっているからです。仮想リゾートの中に住んでいるAI達には自我があり、過去があるので一見普通の人間です。しかし来客の欲望は肉欲、支配が基本ですから当然本作は圧倒的にエロティックです。ここでの行為はヴァーチャルですから犯罪とはならないため、AI達は傷つけられ、汚され、破壊されます。
ところが千年前に 来客が一切途絶えてしまいました。それ以来AIたちは平和な夏休みだけを永遠に繰り返す日々を過ごしていた。冒頭はこの日常を描いており、これまた詩的牧歌的で美しい日々です。
しかしこの千年の平和は外界からの侵略プログラム〈蜘蛛〉がの登場で終わりを告げます。蜘蛛はAIの住民たちをむさぼり食らい、すべてを破壊し呑み込みます。唯一の反撃の武器は硝視体(グラス・アイ)と呼ばれる鉱物アイテム。どうやらこれはこの仮想空間のプログラムに介入できる機能を持っているようですが、詳細は語られません。
最後まで読んでも全ての伏線の回収はなされていません。連作の第二作目である「ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉」に期待です。


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評価 4

購入者投稿日:2019年06月14日

英雄達の若き日の物語。

ラインハルトは18歳でまだミューゼル姓を名乗っています。上官はグリンメルスハウゼン、同じ部隊に元同盟軍「薔薇の騎士」連隊長リューネブルクがいます。ヴァンフリート会戦では艦隊戦ではなく不得手な白兵戦に挑みます。しかも敵は名高い「薔薇の騎士」。しかしここでも敵将を捕獲して武勲を挙げたりしちゃうのですね。全く運がいいラインハルトです。
この章の前半は白兵戦だけにシェーンコップがメインとなっており、彼とと元上官であるリューネブルクとの因縁の対決が繰り広げられます。
後半は戦場はイゼルローンへ、第6次イゼルローン会戦。ここではロイエンタールとミッタマイヤーが頭角を現し、われらがビッテンフェルトも大活躍(といっても数行しか出てきません)。同盟側では、ヤンは大佐でグリーンヒル大将のもとで参謀として働いています。一応評価すべき戦略を立てるのですがが態度が悪いので上官の顰蹙を買っています。
そして締めはイゼルローン名物「トールハンマー」初炸裂です。萌ぇー。
外伝3は正伝より前のことが書かれているため、若くして出世するラインハルトが年相応に困惑したり、苦労が見て取れます。そのうちビッテンフェルトも応援するからめげずに頑張ってね。


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評価 4

購入者投稿日:2019年06月14日

名探偵ヤンが銀河の歴史の謎に挑みますが・

「エル・ファシルの英雄」として21歳の若造にもかかわらず、図らずも有名人となり、少佐という望外の出世をしてしまったヤン・ウェンリー。彼に与えられた任務は、43年前に戦死した同盟軍の勇将アッシュビーに関わる陰謀の疑惑を調べることでした。もともと歴史学者志望のヤンにとってはうってつけの調査ではあるのですが、かつての国民的英雄の名声に傷をつけかねないビミョーな展開に、謎の解明はなかなか進展しません。と言うのもヤンは特に何もしていません。手がかりを集めるどころか真相と思われる仮説すら同盟軍の捕虜収容所に収監されている帝国軍のケーフェンヒラー大佐によって与えられるがままです。
というわけで相変わらず「やる気のないモード」のヤンですので、ストーリー自体はちっとも面白くないのです。少なくとも鮮やかな推理やキレのある意外な展開は望むべくもありません。
但し銀英伝で描かれる雄大な架空歴史物語を補完的に説明する上で、43年前におきた第2次ディアマト会戦とブルース・アッシュビー提督および彼を支えた仲間たちとの活躍の描写は大変有効と思われます。 英雄アッシュビーが名将として武勲を立てることができた本当の理由は、あるフェアでない謀略によるものであったという結末は、ラインハルトとヤンの正々堂々の2人を軸とした銀英伝本編では挿入し難いエピソードに違いありません。
それにつけてもブルース・アッシュビーと「730年マフィア」の面々というキャラ設定はラインハルトと個性的な提督たちと相似をなして魅力的です。銀英伝本編では同盟軍の兵士たちは「愉快な仲間たち」キャラですが、軍隊ですので愉快なだけでは戦闘になりませよね。
というわけで、ヤン自身は殆ど何も行動していないのにたなぼた的に問題が解決する本巻、ヤン提督は若い時代から何か持ってるのです。


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評価 4

購入者投稿日:2019年06月14日

外伝読了したらまた正伝を読みたくなります

短編5作のうち「ダゴン星域会戦記」は、銀英伝ファンなら何度も耳(眼)にした伝説の紹介。以後の4作は主に若き日のラインハルトとキルヒアイスの『銀英伝』以前の物語で、二人が強い結びつきがBLさながらに描かれています。
○ダゴン星域会戦記
銀河帝国と自由惑星同盟とがはじめて戦火を交えた”ダゴン星域の会戦”。同盟側の伝説の名総司令官リン・パオと総参謀長ユースフ・トパロウルを中心に描かれます。本伝のヤン・ウェンリーさながら情報を集めて敵の裏を読む心理戦の様相です。とかく物量に劣る同盟側は伝統的にこう言う戦術にならざるを得ないのですね。この会戦では深読みしすぎて失敗してしまうのですが、帝国側のグズグズの戦略で結果オーライと言うのも本伝を髣髴させてよろしいですな。
○白銀の谷
藤崎竜が描くかなり評判が悪い「 銀河英雄伝説 Die Neue These 」はこのシーンから始まっていますね。幼年学校を卒業したばかりのラインハルトとキルヒアイスともに15歳。野望は遠大ですがまだまだひよっこです。其の初陣は寒冷の惑星カプチェランカでの機動装甲車による敵状偵察でした。敵の同盟だけでなく帝国の貴族達からも背後から撃たれるラインハルトの象徴的な戦いです。
○黄金の翼
第五次イゼルローン攻防戦。ヲイヲイ16歳のラインハルトは去年まで斥候などをさせられてたのに、1年で大出世して既に少佐になって駆逐艦の艦長を務めてるぜ。帝国軍どんだけ人材不足なんだ。一方、同盟側は9歳年上のヤンがやはり少佐としてこの会戦に参加しています。両雄の初対決として象徴的です。
○朝の夢、夜の歌
ラインハルト17歳にして早くも大佐。誰が感は得ても皇帝の寵姫・アンネローゼの実弟故の縁故出世と思いますよね。そんな雑音の中、憲兵隊として母校である幼年学校での殺人事件を解決します。この話は明らかに無理がありますし違和感満点。むしろワトソン役のキルヒアイスのいい人ぶりの紹介物語です。
○汚名
ラインハルトは19歳で伯位を受ける頃です。キルヒアイス中佐は三日ほど歓楽衛星で休暇をとることになりますが、組織的な麻薬密売の事件に巻き込まれて図らずも刑事役を引き受けます・「ロンドンの傘」ですね。本伝中ではひたすら秘めていたアンネローゼへの想いとのいい子っぷりが描かれていてファンにはたまらない掌編となっています。


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