もまうさんの商品レビュー

紫式部が女房として仕えた彰子の物語。
男性目線の作品では女性は政争の道具やお人形みたいに扱われる印象があるが、これは立派な意思と行動で宮廷を御した女性を描いている。子供を産むことを半ば義務付けられた上に政治を取り仕切るなど、まさにスーパーウーマンである。
ふと、源氏物語で源氏と藤壷が政治に関する密談をしているシーンが思い浮かんだ。若いころ読んで「純愛じゃないの？」と違和感を覚えたシーンである。大人になった今なら充分納得できるが、いつの時代でも女性とて男性の言うがままに動くわけではないのだ。
そのタフさは驚くべきものであるが、孤独だったのではないかなあと勝手に思ってしまう。

全てのレビューを見る（2件）

面白かった。
この方の作品はどうしようもなく昭和の香りがして、それが何とも言えない味わいになっています。
登場人物も浪花節的なキャラが多く、ハチャメチャだけど泣かせます。
しばらく遠ざかっていたけど、久しぶりに読むとやっぱり桜木紫乃いいなと思いました。
続けて読むとちょっと胸焼け気味になるので、間をおいて読むのが私の場合いいのかもしれません。

全てのレビューを見る（1件）

幕末の動乱の中で、勝海舟や西郷隆盛がどう考え、どう動いたか。
現代ほど様々な情報を得る機会も少ないだろうに、彼らの視野の広さ、頭の柔軟さには頭が下がる。
維新後もにしても、日本をひとつの会社と考えるといきなりトップの経営陣が総入れ替えになり、新経営者はこれほど大規模の会社の経営のノウハウを持っていない状態。想像しただけで混乱ぶりが目に浮かぶようだ。いろんな価値観がひっくり返ったんだろうなあ。
それにしても時代の節目には天才が現れるのですね。面白かった。

全てのレビューを見る（1件）

悪意のある登場人物が出てこない作品はなんだか安心して読めてほっとします。変人は出てくるけど、嫌な人はいません。
そして、皆さまおっしゃっているとおり、編みゴコロを刺激されますね！なにか編みたくなります。

全てのレビューを見る（1件）

とても読みやすく、するすると一晩で読んでしまいました。
この作者は時々ご都合主義がほの見えるのですが、これは今まで読んだ作品の中でいちばんご都合主義っぽかったな。あと、主人公が周りの人たちにあまり感謝の念を持っていないような感じで謙虚さがなく、そこも違和感がありました。
最後の驚きの結末（途中からなんとなく想像がついちゃうんですが）も、御子柴先生を引っ張り出すことで辻褄を合わせた感じ。
ちょっとこの作者にハマって、いろいろなシリーズを読みまくったのですが、私的にはこれはその中でもわりと下のランクに位置します。
でも待ち時間とか、ちょっとした隙間に読むには小難しくないのでいいかもしれません。つまらないわけではないのよ。

全てのレビューを見る（4件）

面白かった。数年ぶりに「重い」奥田英朗を読んだ。
登場人物のそれぞれの思いが手に取るように伝わってきて、全員に感情移入してしまった。
読み終えるのがもったいなく、あとこのくらい・・あとこのくらい・・と残りのページを確認しながら読んだ（だから紙の書籍はやめられない）。

全てのレビューを見る（4件）

よしながふみさんの「大奥」「きのう何食べた？」以外の漫画は久しぶりです。
この方はＢＬの名手だけれどＢＬじゃない作品もとてもとても奥行があって大好きです。
環と周、魂のレベルで結びついて生まれ変わっても出会う二人。もちろん前世のことなど知る由もないのだけれど、出会って深くかかわってゆきます。それぞれのお話が全部すばらしい。ひさしぶりにしみじみとした読後感を味わえた作品です。

全てのレビューを見る（17件）

中山七里のシリーズの中でも岬洋介のシリーズがいちばん好きかも。
しかもこちらは合唱の名の通り、いろいろなシリーズのキャラクターが大集合！とっても楽しませていただきました。
お父上も角度を変えれば充分主役を張れるキャラクターなのに今回はちょっとお気の毒でした。

全てのレビューを見る（5件）

たった文庫本二冊で縄文時代からの歴史を語ろうというのだから駆け足になるのは仕方ない。
ざっと我が国の歴史の流れを知るには良い本だと思う。
気になったのは、○○に違いありません、私は○○と思っています、想像力を働かせればわかります、という表現がとても多いこと。「日本国紀」という御大層な書名だが「日本史私見」とでもいったほうがしっくりくる。
評価が良すぎてちょっとひいています。

全てのレビューを見る（38件）

実は小説は5巻くらいで挫折したのです。ダリューンやナルサスの人物像はとても魅力的だと思いましたが、アルスラーンの魅力がさっぱりわからなくて物語に共感できなかったのです。
でも荒川弘フィルターを通すとアルスラーン王子をはじめ、周囲のキャラクターのなんと魅力的なこと。
小説版の最後まで描ききるのか、あるいは第一部で終幕とするのか。
いずれにせよ、一気に読んでしまうのはもったいなく、月に二冊ほどずつ購入して読んでいます。
若いころは次が待ちきれなくてガツガツ読んでいたけれど、歳を取ったらそんな読み方ができるようになりました。
人生に楽しみを与えてくれる作家さんたちに感謝です。

全てのレビューを見る（23件）

前作からずいぶん間が空いてしまいましたね。
前作「来春まで」というタイトルから、これでシリーズは完結だと勝手に思い込んでいました。
最後はいろいろと始末をつけた感があって、これまでのようなワクワク感はとぼしいです。まあでもドラマでも最終回はあまり面白くないと相場は決まってますからね（苦笑）
珠世さんをとりまく世界は優しいだけではないけれど、持ち前の笑顔で切り抜けてゆく姿はいつでもほれぼれとして胸がすきます。
もう少したったら、また最初から読み返して珠世さんのえくぼに会いにいきたいと思います。

全てのレビューを見る（1件）

ネタバレあり

まだぎこちない二人の関係がいい感じですね。
後半、あれ？そっちにいくんだ？と思いましたが、友情でも恋愛でもお互いに自立して寄りかかってなければＯＫ。
この雰囲気のまま進んでほしいです。てか、野本さんの作る料理みんなおいしそう。
お友達になりたい！！

全てのレビューを見る（12件）

ずっと気になっていた漫画です。この度やっと購入しました。
思った通り面白かった！！野本さんと春日さんの距離感いいですねーー！
私も、「お料理が好き」と言うと「いいお嫁さんになれるよ」と言われる謎の男側の価値観にもやもやしてたんです。
この二人はお互いをリスペクトし合っていて見ていて気持ちがいい。
食べたい女の春日さんも作ってもらう一方ではなくてどちらもちゃんと自立した女性なのがいい。
これは続きも買わねば。

全てのレビューを見る（16件）

犬と猫が一緒の空間にいてみんな仲良く暮らす。あこがれです。
まわりに不機嫌な顔を見せないで、今できることの内で最大に快適なことを探してすごす。
犬くんの生き方は見習いたいです。

全てのレビューを見る（31件）

早いもので鯖猫長屋シリーズももう10巻目なのですね。
田牧大和先生の作品群のなかでもいちばん好きなシリーズです。
さくらも成長してだんだん頭角を現してきましたね。サバはもちろんのこと、登場するキャラがみんな素敵。ずうっと続いてほしい作品です。

全てのレビューを見る（3件）