石油ストーブは北海道の我が家には欠かせない必需品でもあり、また立派な防災グッズでもあります。しかしこのストーブは価格が高いので、買うのを本当に迷っていました。
意を決して注文してから数日、先ほど郵便局の配送により我が家に届きました。説明書どおりに部品を取り付け、(と言っても複雑なことは何もないのですが)まずその煙突ストーブのような懐かしいいでたちを前に、ずいぶん前に旅立った祖父のことを思い出しました。
初めての点火は、電池は使わずにチャッカマンで行うことにしました。うやうやしく点火レバーを引き下げ、芯にそっと火を移すと、ゆっくり静かに燃え上がる炎の美しさに目を奪われました。
ふと我にかえり、慌ててやかんに湯を沸かして紅茶を淹れました。この美しい炎をゆっくり眺めるための準備です。好きな曲のプレイリストをかけ、お気に入りのリクライニングチェアに座って、紅茶を飲みながらゆらめく炎を眺めて過ごすと、まるで暖炉を愛でているようです。
石油ストーブに慣れ親しんでいる身としては、独特の燃焼時の匂いも全く気になりませんし、対流型にしては珍しく、上部だけでなく全方位が暖かくなるところが大変気に入っています。
毎年憂うつな冬ですが、今年はこの美しいストーブと一緒に乗り切れるのが楽しみです。