私の場合聴く曲は主にオーケストラであり、以前から所有のJBL4312Dとの比較です。この2台は対照的な音で、JBLが陽であれば、AVANTOは陰。
JBLは明快な音で前に押し出してくる感じで、ややもするとオーケストラでは、それがうるさくなることがある。BASSはアンプをフラットで聞くと不足気味で厚みのない音になってしまう。補正してやると30cmウーハーでどこまでも出るが、補正するとどう表現していいか音が少し変化する。そうしたところがいやでインターネットの評価だけでAVANTOを購入したわけである。
AVANTOは低音から高音までバランス良く、厚みがありどっしりと、しとやかにオーケストラを聴かせてくれる。特に弦の響きは何とも言えず弦の振えが伝わってくるようである。
更にウーハーは外向けに設置しており、偶然見つけたことであるが、部屋の特性からか聴く位置によって、低音の質と量が大幅に変化する。部屋は六畳間である。スピーカーから遠く離れた入口付近では、ボワーッとした腹に響くほどの低音量であるが、スピーカーに近づくにつれて、低音量は減るが締まった低音になる。そのために同じ曲でもその日の気分次第で変わった音を楽しめる不思議なスピーカーである。ちなみに中高音部に変化はない。