兼近君が24時間マラソンランナーになったとの事で、応援の意味で購入しました。
タイトルの通り「むき出し」で、読み手側に受け取って欲しい内容だとか、そういう打算的だったり、メッセージや主張が込められている訳はなく、恐らく彼が社会に翻弄され続けてきたそのままを書き出した内容なのかな、と思いました。
そのため、読み手側の生い立ちで読んだ感想が異なってくると思うので、そういった使い方が出来る本とする目的もあるのかも知れません。
彼独自の”軽さ”で文章は構成されており、スラスラと読み進める事ができますが、そのお蔭か、繰り返される彼の葛藤を疑似体験をしているような感覚になり、なんとも言えない悲しい気持ちになりました。
そして悲しい気持ちだけで終わらせてはいけない、と、思わされました。
フィクションであるにせよ、一生消えない罪と向き合い、それに気づき生まれ変わろうとしている彼を、応援したいと思います。