耐腐食性、特に海水に強い鋼材とハンドル材が購入の決めてです。
このナイフに使用されている鋼材はオーストリアのボーラー社が開発した鋼材で成分は440Cに似ていますがコバルトを含有させることにより、より高い耐摩耗性と靭性があると思います。
また、刃厚は実測で6.3mmあり、とても頑丈なナイフに仕上がっています。
ハンドル材はフォープレンという特殊な樹脂で滑りにくく温度差に強い素材だと聞いたことがあるので、特に寒冷地での使用でも他のハンドル材よりも冷たくなることが少ないと経験上から感じます。
ブレード形状は所謂「ジオ・タントー」と呼ばれる形状で2辺の直線で構成された形状は私にとっては作業し易い形状です。
ポイントからセカンドポイントまでの刃角はやや鈍角で、切れ味よりも頑丈さを優先したものだと推測します。
セカンドポイントからベベルストップまでのメインブレードはシャープな切れ味で合理的な刃角度の組み合わせと言えるでしょう。
背中のセレーションはこの会社のナイフに一貫している右利きには有利な刃が付けられています。
しかし、セレーションは切れ味が良いとは言えず、パラコードを切るのに力を込めて数回ブレードを往復させる必要があります。
ここはセレーション専用のセラミック砥石で研げば解消されと思います。
ブレードの長さ故にチョッピングには不向きだと思っていましたが刃厚の厚みとトップヘビーなバランスで、チョッピングでも高い性能が期待されます。
シースは頑丈なナイロン製で縫製もよく、色々な場面で使い易い様に良く考えられています。
上記の通り、ブレード背面のセレーションの切れ味が良ければ星五つのナイフです。