大変遊び心のある、それでいて全体的にとても美味しいおせちでした。しかし、以下のところは結構な問題だと思います。
その1:購入前にレビューで「到着して中身を確認したら中身が散乱していた」というレビューを見かけたので、ある程度覚悟はしていました。到着したものの不織布状の風呂敷を外すと、既に船の後ろの方に大きなシミがあり、何かのつゆが洩れておりました。のみならず、『林裕人 監修おせち 舟盛大漁船』のチラシで、8番から16番迄が例外なくひっくり返っていました。その中で8番の『磯貝真砂和え』の散乱状況が凄まじく、中身が全て飛び出して、容器にシシャモの卵ぐらいしか残ってない状態となっておりました。どれも食べることは出来、大変美味しかったのですが、この散乱状況は正しく「料理が泣いている」と言った状態となっておりました。この容器の構造は運搬にも耐えられるようにしないとまずいと思います。
その2:21番の『紅ずわい蟹爪』をなぜ入れたのか分からない程味が酷かったです。最初の一文で「全体的にとても美味しい」と表記してあえて「どれも美味しかった」としなかったのが、この『紅ずわい蟹爪』があったからです。今迄に食べたどの蟹よりもパサパサしていました。これが無ければ「どれも美味しかった」でおせちの味としては良かったのですが、蟹好きの私からするとこれがあった為、全体の印象を引き下げてしまった感があります。素人考えで恐縮ですが、パサパサさせないようにカニクリームコロッケやカニの天ぷら、油で揚げたのが問題なら5番の『ロブスターホワイトソース焼き』のようにグラタンのようにしてしまうという方法等があったのではと思います。
以上気になった点を挙げさせて頂きましたが、その他は美味しいものが正に「目白押し」と言ったところでした。実は私事ですが、「今回どんなに美味しくても来年はスーパーで揃えることにチャレンジしてみよう。」と思っておりました。つまり、自分で揃える前に「人気のおせちってどんなものが入っているんだろう。」と言う感じで購入させて頂きました。今回のおせちの味は「来年も人気のおせちを頼んでみるのもいいかな。」と言う気持ちが僅かですが出てきてしまうぐらい美味しいものが数多くありました。それだけにこの2点は凄く気になった次第です。