すっきりしないというコメントが多いですが、これが現実だと思います。
主人公が扶養から抜け出したいと思うのは当然だし、共感できる部分がたくさんある。
夫の考えや立場も書いてあって、夫を完全な悪者にしていないのもいい。
そこまで行きつくのに、この主人公はどれだけ悩み傷つき生きてきたか痛いほどわかる。
今子育て中の人には納得いかない結末だろうけど、アラフィフの私はとても納得いく結末だった。
多分同じ選択するだろうと思う。
因みに私事ですが私は夫の扶養に入っていません。それでも夫の収入より少ない稼ぎなので、この作品の夫が放つ言葉を嫌というほど受けました。なぜ耐えたかというと子供がいるから。子供の教育費を自分一人では稼げないから。子供を不幸にしたくないから、ただそれだけ。
結果今二人の子は進学就職して自立していきました。夫と私の稼ぎで育て上げることができた。
夫婦も歳を取り考えも丸くなり、衝突することが少なくなり今は穏やかに二人で生活しています。
だからと言ってモラハラ暴言を忘れたわけではない。今後リタイア後の夫の態度如何によってはもしかしたらという考えも否定はしない。
この作品の夫婦の10年20年、30年後の作品も読んでみたい気もする。