書名「こんな体でよくやってますね」
副題「金メダルを導くコンディショニングの考え方」
著者 青嶋 正
本書は表題および副題から見て「アスリートのコンディショニング」について、トレーナーなどへの指導書であると同時に、コンディショニングを受けるアスリートへのアドバイスでもある。
そんな意識でなんとなく本書を読み始めて、アスリートではない僕が非常に興味ある解析と提言に引きずり込まれ、最後まで一気に読んでしまった。それは、フィジカルとそのコンディションからの精神的なバランスの相互関連性についての記述と、発信者と受信者の物差しの共有による共感増幅の記述の2点に特に魅せられたからである。加えて、各文章の長さが適切に短く、その中に意図と意味合いが明確に表現されているので、大変読み易いこともある。
非アスリートの僕の場合は、第3部の具体的なコンディショニングの解説が、悩める腰や肩に直接恩恵を与えてくれることを期待したい。今回はその前段の理論に共感できたので即座にトライし、継続できる自信を持てた。セカンドエディションを計画されていらっしゃるなら、非および旧アスリートへのアドバイスをぜひご提供いただければありがたい。