丁度ミレニアムの時期前後に、ジャンプ黄金期の作品の続編が相次いで跋扈していた時期が有りましたが、数年前から今度はかなりのスピンオフ物が当たり前の様に出始めるようになりました。
で、当作品もそんな中リリースされた一群。
この作品は「ハンチョウ」シリーズと等しく、人生の金にまつわるシビアさが如実に表現された1章以外、カイジを認めないといったコアなファンからすれば無用の長物なのですが、2章はさておき、3章以降からも残酷表現がかなり薄くなったカイジを愛す層にとっては読んでおいて損はない作品といった感じでしょうか???
良い側面で言うと、1巻や4巻では福本伸行氏が完全に手掛けた作品も掲載されているわけですが、それと比較しても絵のタッチは恐ろしいほどに違和感がなく読めるところです。
ただ、上記でも触れましたが完全ギャグ路線になっているがため、1章を人生訓とされておられるような方にはかなりカイジの世界を無茶苦茶にしてしまう作品となってしまうかもしれません。
個人的には、利根川・会長そして、巻が進んでいって、黒崎、一条、遠藤、和也などのお馴染みの面々が登場しても違和感のないストーリーになっているのは良くできているという感じはしたのですが、利根川のイメージは恐らくどの読者が読んでも壊れる可能性が高いので、その辺りは留意が必要かもしれません(;^_^A