まだ一億総中流時代が当たり前の様に国民意識にあり、世の中がバブルに浮かれていた世相を非常によくわかる漫画となっているかと思います。
某まんが評論家か同業者の方どちらかは忘れてしまいましたが、かなり昔同じような発言をされており、驚いた覚えが有ります。
絵は本作がデビュー作とは思えないほど、90年代作品としては1巻から非常にクオリティの高さが凄いと思います。(80‐90年代の若手の長編となった作品の中には、その後絵の変遷が著しい物が多いのが特徴ですがwww)
しかしながら、肝心の柱となっているラブコメ物としては、中盤位までかなり元カノの存在が忘れ去られて様な感じとなり、脇を固めるサブキャラのアクは強いのですが、プロットのわきの甘さは現在の読者からすると気になる部分が多くある様な感じです。
高校時代、各教室で本作と、星里もちるの「りびんぐゲーム」、そして「冬物語」がとんでもなく流行りましたが、既存に所有していた全巻が家のリフォーム時から行方不明となりましたから、今回リピ買い致しました。
懐かしい気持ちが多かった半面、1巻目発売時からもう30年前後経過したことには正直驚きです。
読了してみればわかるかと思うのですが、僅かここまでの歳月で日本人の将来に対する考え方がとんでもなく変わってきたことに対して、改めて驚きを感じざるを得ませんでした(;^_^A