2023年の今年、62歳になる大阪在住の爺さん。
幼少のころ、実家は岡山県北。まちの商店街に「すわき後楽」の店があって、入り口で食券を買っていただくシステム。街に家族で出た時、母親が買い物する間に父親とこのラーメンを頂いた。
自分のどんぶりの中身が少なくなると、父親が「これも食べろ」と自分の残りをくれた。無口な父親だったが、子供として嬉しかった。
市街地の周辺に大型店舗が増えてきて、地方都市にありがちな中心部の求心力がなくなり、市街地の商店街も衰退し、「すわき後楽」もいつの間にか消えた。
ネットで見つけ、購入。スープまでそのまま入っていて、あとは薬味のねぎを乗せるだけ。
嗅覚の記憶は視覚や聴覚のあいまいな記憶と異なり、長期的に刻まれている。香りは十分に昔を思い起こされる。味は、、、少し違うようにも思う。年を取ったから仕方あるまい。でも、私には十分。
ラーメン専門家でも何でもないただの爺さん。ノスタルジックな部分はあるかもしれにけど、私には十分においしいラーメンです。