片手鍋20センチおよそ3リットルの水。沸騰させ「4人前」を2分40秒茹でる。片側では丼に入れた「3人前」のタレを溶かしスープを作るためのお湯を沸騰させる。2分40秒で、ザルに鍋をぶちこみ、麺を取り出す。もちろんその前にはスープを作っておく。至高のラーメンができあがる。僕はラーメンは大盛りか特盛しか食べないので、4人前でちょうどよいのです。
裏面の作り方通りに作ると、稲庭中華そばに近いものになります。ところが実際は、両者は異なります。ラーメンは「手延べ干し中華そば」とあり、稲庭中華そばは「干し中華そば」。後者もおいしいけど、4人前はややきつい。麺が延びるのです。ラーメンもふにゃっとなるがコシは維持される。
僕は一日一食しか食べないのですが、基本は稲庭ラーメンに取って代わりました。味変は、黒胡椒、ごま油、ラー油。スープは市販のものでたまに代えます。
いずれにしろ、この麺は僕を虜にしました。僕の作り方だと灌水が抜けてまさにラーメンの麺として評価すれば茹ですぎになると思いますが、にもかかわらず「つるつる」「シコシコ」が僕にとって最適な状態となります。スープはそこそこですが、麺は僕の人生にとってかけがえのない出会いとなりました。王様の麺です。
この麺は、ラーメンでもうどんでもない。「ラーどん」とも言うべき、まったく新しい麺でもあります。林泉堂のみなさまに、心より感謝申し上げます。僕が死ぬまで、食べさせて下さい。