ビナクルランプは、昔の船舶に使われたビナクル(航法計器を内蔵した構造具)の内部を照らす役割のオイルランプで、取り外すことで簡易ランタンとしての機能も兼ね備えた照明器具です。しかしその照度は低く、照明器具としては頼りないものです。が、個人的には当時の海で生きる者たちの道具のひとつとして、そこに想いを馳せるのには充分な美しいフォルムを再現していると思います。ただ、そういった道具の用途やその形状の理由も、ビナクルを知らない人には受け入れ難い、少しマニアックなランプかと思います。ちなみに本品の手持ち部分は無垢の木でしたので、蜜蝋を刷り込み使用しています。
オススメはハンドルの付け根部分はあまり締め込まず、少し倒れるくらいの調節の方が、使用中に持ち手を熱さずよろしいかと。後、注意としては使用時には上部のドーム状のところを少し緩めて、通気を確保して使用します。締め込んだままだと、酸欠により火が消えます。後は、一枚真鍮にコンパクトに覆われた形状なので、使用中は本体全体がかなりの熱を帯びます。不用意に触り(特に上部)火傷をしないようにしましょう。