これはもうソーヴィニョン・ブランではない。ソーヴィニョン・ブランといえばスパイシーでフレッシュな、かぐわしいハーブの香りを期待するが、まったく品質劣化とおもわせるような萎えた”臭い”しか感じられない。口に含むと単なる甘味とアルコール分のみが主張され、果実味は一切なし。さらに困るのは、それでも我慢して飲んでいると頭痛が生じてくること。今回6本注文したのだけれども、少しはましなものがあるのではと3本まで開けてみたがみな同じ。すべて飲むことはできず、半分もいかないうちに廃棄した。あと3本残っているのだが、さてどうしたらよいか。もっとも、ソーヴィニョン・ブランの場合、イェルマンのような高級ラインは別として、いくら安くても2012年につくられたものを3年近く経過したのちに購入するほうが間違っているのかもしれない。とにかく、これはひさびさに味わった下等なワインといわざるをえない代物であり、星ひとつの評価にも値しないといえる。