お店には大変申し訳ないのですが、食用でなく解剖実習に使わせて頂きました。
中学校の理科で心臓のつくりの学習をします。テキストだけの理論学習で終わらせずに実体験をさせたいところですが、現代の子どもたちは生肉を触らせると貧血を起こして倒れたりします。食肉の鶏ハートくらいが、ちょうどよいところです。
しかし近所のスーパーで買えるハートは、調理の手間を省くために上部の脂肪と血管を切り取った状態で売っているのです。心臓には血管がついていなければ、解剖実習としては価値がありません。
ここのハツは、心臓上部をカットしていないので、動脈の血管が見えた状態のものが半数、見えないものも脂肪を少し取り除けば動脈が見える状態になります。その状態でスケッチさせました。
あとは静脈を見つけさせて、そこから心房と心室を切開させ、心室の出口の弁から針金を入れて動脈に抜けることを確認させました。
お肉が新鮮なので、解剖中に気持ち悪くなる生徒も無く、解剖後の理科室に悪臭がこもることもありませんでした。