琥珀というにはややキツイ色調ですが、透明素材の万年筆として蠱惑的な品になっています。
万年筆というとむやみに高級感を前面に押し出し「仏壇カラー」と揶揄される品が多い中で、
本品は知らない人には高級感を悟られず、オーナーだけにセーラー万年筆の高い品質を堪能できる逸品です。
ニブについては、プロフェッショナルギアのしなやかな21金と比較すると、硬めの仕上がりです。金ニブというと判を押したように「しなやか」という商品説明がついてきますが幻想です、
しなやかさはステンレススチールでもできます。酸性インクに対する耐腐食性も、現代のステンレススチールは金と全く変わりません。
メーカーは金ペンの「らしさ」を表現するため金ニブにはしなる形状を与えて、鉄ペンには硬い特性を与えます。
愛好家の幻想に付き合ってくれているのです。
そんな中で本品の明らかに硬めの仕上がりの14金ニブは誠実で、正直で、本質を知る人のための味付けだと思います。
とても素晴らしい品です。
本当に買ってよかったです。もう一本欲しくなりました。