マコネで最高の作り手はヴェルジェであることはパーカーを始め誰もが賛同するところであろう。
本レビューはヴェルジェとの比較を中心とする。
淡い金色はまさしくマコネ、立ち昇る香は薄い。本ワインはクローズしていると思われる。足はやや多め。程々の濃度。口に含むと苦味のアタック、マコン・ヴィラージュの特徴を薄いながら感じる。アフターは弱い。
全体の出来は91、97年などの不作の年のヴェルジェを思い出させる。簡単に言えば苦く酸っぱく薄い。
シャルドネというより甲州と言われてもそんな気がしないでもない。料理には合わせやすい。
抜栓後1時間で僅かに花の香、パイナップルなどの果実の香が感じられる。甘味も増してくるようだ。
ただ総合的な濃度、果実味が不足している。所謂PPで84-85であろう。半年後から来年中は良い飲み頃で5年は美味しいだろう。輸送保管による品質劣化はない。