雑巾のような厚地を縫えるパワーのある職業用ミシン、ロックミシンも所有しているのですが、ここ最近は着物リメイクにはまっていて、薄地の絹をミシン縫いする腕などあるまいと、最初から決めてかかって何でも手縫いしてしまうので、ミシンは10年以上触っていませんでした。ついでにカットソーも手縫いで縫ったりしていたのですが、ニット地の伸縮についていくために半返し縫いで一目一目針を返して縫っていくのがいい加減いやになってきて、かといってロックミシンの縫い目はチクチクしていやなので、家庭用ジグザグミシンの巾1mm長さ1.5mmくらいの細いジグザグ縫いで縫い上げてしまおうと考えて、適合機種を探しました。
カットソーへのジグザグ縫いだけが目的のサブマシンの位置づけですので高価な機種は必要ない、ジグザグ縫いのふり幅は3種類ぐらいしか選べない機種もあるが、できればふり幅・長さ共に調節できるものがよい(無段階調節でなくてもいいが、ふり幅は1~5mmの間で5段階くらいは調節できてほしい)、水平釜の縫い上がりは好みでない、初期不良についてはきちんと対応してもらえること、を条件にレビューも鑑みた結果本機を購入いたしました。
使ってみて: 試し縫いを始めてから、コツをつかむまでに1時間以上かかってしまいました。ミシンを使うのが久しぶりであったせいもあるとは思いますが、職業用ミシンではこんなことはなかったような気がします。取説もわかりにくかったです。コツを掴んでからは当初の目的通りカットソー生地をジグザグで縫い合わせてみましたが、今のところうまく縫えています。気合を入れてニット用ミシン針、ウォーキングフット(上送り押さえ)も用意したのに、うっかりデフォルトの仕様(布帛用ミシン針11番と普通のジグザグ押さえ)のままニットをジグザグ縫いしてしまったのですが、このままで十分きれいに縫えました。使用したのがニットとしては伸びが少ない部類のスムースニット生地であったせいかもしれませんが、これは予期せぬおどろきでした。
何もかもミシンにお任せ、というタイプの人には向いていないと思いますが、ある程度の問題解決能力があり、コストパフォーマンス重視のユーザーであれば初心者であっても使えるミシンだと思います。