とても美味しいチーズ。
しかし賛否両論のレビューを見て躊躇する人もいると思われる。自分もその一人だった。
なので、飲食店を経営し、それなりの物を食べてきた者として評価させていただくと、一度は食べてみてよいチーズである。突出した評価を得ている「バター風味」は十分すぎるほどにあり、まさにそうであるといってよい。ゆえにパンとの相性は抜群。しかし胸焼けするような、バターをかじっている感覚ではなく、カマンベールとヨーグルトを混ぜたような、甘みも味わえる。これは優れた味覚保持者でなくとも同じであろう。
表面がピリッとする、という苦手コメントが窺えるが、これはカビを削げばよいし、そのまま食しても、酒と一緒に嗜むならば気にならないと判断していい。むしろ葡萄酒と合わせるなら良いアクセントと捉えるのが打倒である。とはいえ事実、好き嫌いがあるような刺激ではあるのだが、サンタンドレは苦味や刺激を代表するチーズではないし、はたしてこれが原因で評価を下げるに値するかどうか微妙なところではある。このページにたどり着き、チーズにこの値段を支払える者はある程度の玄人だと思われるのだが……
欠点として、送料が高いという難点は非常に重大である。これならば、近場の洒落た店舗で、サンタンドレは無くとも、変わりに高価なカマンベールを買い求めた方が得だと考える人もいるだろう。
とはいえ、カマンベールでサンタンドレの味はまったく味わえず、やはり一度は食してみてほしい。
カビがふわふわ、という点についてどのようにイメージするかだが、綿毛のような風ではなく、写真のように、押せばすこしへこむ感じである。
量についてだが、200グラムは十分な量である。
つい色々買いたくなるが、まずは思いきって単品購入してはいかがだろうか。気に入れば、ハイ食材室は優れた店舗であるから、サンタンドレを含めた様々な食材を購入してみれば送料対策になる。はじめから送料無料を目指しては、なかなか購入できない。
しかしこの手のチーズ、肴にする場合、どのようにカットするのが正解だろうか……