数多くあるヒト型セラミド化粧品の中でも濃度を公開している化粧品は珍しく、その点では大変信頼できる製品です。しかもこの高配合率でこの値段は圧倒的に良心的。また種類も5種類はありまして、単体のものよりも肌馴染みや保湿効果が高くなっております。原料も国産メーカーのものを使われているのではないかと思います。またその他の成分も概ね低刺激で、保湿やエモリエント作用に重点を置いた配合となっているので、乾燥や敏感肌に悩む人にはオススメしたいところです。ここまでなら★5
ただし、マカデミアナッツ種子油。これはいけません。「不飽和脂肪酸は毛孔部周囲の不全角化の誘発に加えキメの悪化を引き起こす原因物質であり、毛穴の目立ちの一因となっていることが考えられ」るという報告が資生堂よりされています。これは「皮脂成分と同じレベルである3%濃度のオレイン酸を11名の頬部にハーフフェイスで4週間塗布することでも、不全角化の亢進が認め」られ、また、「同じく二重結合が1つのパルミトレイン酸によっても同様の悪化が認められた」。10代または若い成人などでは皮脂を始めとしてパルミトレイン酸の生合成も活発ですので特に注意が必要です。確かに高齢になると減少はしますが、基本的にこのような不飽和脂肪酸を塗っても開大毛穴や肌理の悪化を招くだけですし、例え高齢でも他に補うべき成分が数多くある中でわざわざこれを優先する必要性を感じられません。しかもかなり高い配合濃度です。これでは折角のセラミド効果が相殺されてしまうのではないでしょうか。この部分を除けば大変良い配合であるだけに大変遺憾です。ただ現状他に良い選択肢がないので、マカデミアナッツ種子油のデメリットを補う別の製品を使用して中和を図っていきますが…是非配合の改善をお願いしたいところです。ここで★-2
それと容器なのですが、脂溶性の原料を追加して使いたいなと思っていたところ、内蓋が開封困難な形状(嵌め込み式)でした。原料の販売もされているのにこの形状はちょっと残念。直接手で触れるわけにもいきませんし、ネジ式にしていただけたら嬉しく思います。