「先代旧事本紀」は書名ばかり有名でも江戸時代に偽作されたという「大成経」ばかり一人歩きしているようだ。「神皇正統記」に「日本紀・舊事本紀・古語拾遺等」とあるが手頃に読める「先代旧事本紀」は見かけないし、あっても現代語訳だけだ。「先代旧事本紀」は「平安時代に偽作された偽書」という定説が一人歩きした結果?無視されているみたいだ。それこそ江戸時代か明治以降にに偽作された「古史古伝」や江戸時代に朝鮮から輸入されたハングルで記された朝鮮本に触発されて生まれたらしい「神代文字」などで記された正体不明の文書ではないのに。原文が右の頁に印刷されて左の頁には読み下しと現代語訳が印刷されていて原文の頁には研究者向けの校訂本のように校訂個所が記されていて読み下しと現代語訳には注釈があるのは親切だ。
旧版が絶版になったので発行部数を売り切って増刷しないのか?と思ったら新訂版が刊行されるとは思わなかった。
強いて言えばお値段がお安くない点。「古事記」や「日本書紀」ならいくつも刊行されているのに「先代旧事本紀」を読みたい古代史ファンは少ないのだろうか?と思ってしまう。