十代の頃に女子高生バンドを組んで一時期、脚光を浴びた三人の女性が三十代になり・・・という設定の物語です。初めのうちは三人(二人は既婚、一人は独身)の「今」が等分に描かれますが、最後にはシングルマザーの母に育てられた独身女性と、彼女の(かなり個性的な)母親との関わりにスポットライトがあたります。化粧も料理もせず、男には頼らないポリシーの母親と、その母親に反発し逆の路線を行こうとする娘。でも、どんな生き方をしても女であることのハンディって、ついて回るものなんですよね。女性の読者なら、きっと共感できるであろうストーリーだと思いました。