不安の種をまき散らしながら
どんどん昏さを帯びてくる。
中に
鳥肌が立ちっぱなしの話が点在する。
しかも絶妙なタイミングで。
これは 映画化する前の呪怨に似てる気がした。
無関係なようでいて
実は根底がつながっているような不穏さ。
そして最後の一話。
え?これは何処から怪談?
いや、いつから怪談だった?
再度ページを戻り読んだ時の鳥肌よ。
しかも
ラスト数行で
この本の理不尽な恨みも哀しみも呪いも
本の中に封じ込められた。
作家とは
こんな事ができるのか。
これじゃあ。
まるで。
怪談を封じ込めたようなものではないか。