大阪・御堂筋沿いの超一等地の売買を巡り、大和ハウス工業との取引がもつれ結局、裁判にも敗れた秋山健太郎氏が、大成長を遂げている大和ハウスの暗部を曝した。書類を出さない、サインしない、金をなかなか払わないなど、大和ハウスの商法は確かにえげつない。勿論、それは著者を全面的に信用すればの話になる。というのは、エイシーエンタープライズという、これまた大きな企業のトップでありながら秋山氏は、高校の同級生だからと安易に信用し、企画を進めてしまったとしか考えられない部分が多いからだ。また、大和ハウスに何度も煮え湯を飲まされながら仕事を続けてきた。そうなると腹いせの悪口としか受け止められないことが幾つか出てきてしまう。本書により秋山氏と出版社が、名誉毀損で訴えられないかと余計な心配をしてしまう。