2020年のアメリカ大統領選挙。これほど、民主主義の危機と原論人の劣化を象徴する事象も中々なかろう。
誰が悪いかと問われれば、一には、根拠なく「選挙が盗まれた!」と絶叫したドナルド・トランプ、その人である。然し、その言を真に受け、取るに足らないデマを撒き散らした学者、ジャーナリストなどの責任も重大である。
さて、カズヤ氏は大統領選挙で全く常識的な話をしたが為に「負け組」となった。本書は、カズヤ氏の経験則を元に書かれている。主張されてることは「全く仰る通り」なのだが、これがどうして難しい……。そもそも著者も前から言ってる通り「カズヤの言うことも絶対に正しいとは限らない」のだ。本当に難しい時代になったものだ。
とどのつまり、一人一人が賢くなる外なかろう。チャイナ、ロシアの情報工作に日本人は引っかからないか、現状では甚だ心配だ。ライトなライトと聞いて、私は、辛坊治郎氏を連想したが、カズヤ氏には今後の活躍に期待したい。
尚、本書と同時に、稲垣武『「悪魔祓い」の戦後史』と倉山満『保守とネトウヨの近現代史』も読むとよりリテラシーが高まると思う。