「薬屋のひとりごと」の面白さの一因は、個性豊かな登場人物にある。
10巻の「馬閃青春記」のエピソードは、登場人物たちの「濃さ」を中和する清涼剤の役割を果たしている。
里樹「あの時、落ちた私を受け止めてくれた馬閃さまの言葉。私はそれだけで頑張れます。」
「私がもっと自分に自信がもてたら・・もう一度、来ていただけますか?」
そして、壬氏たち一行は西都へ向かう。
西都地区で蝗害を防ぐために秋耕に尽力していた羅半兄から、壬氏に伝書鳩が届く。
水平線に見立てた一本線に、黒く塗りつぶされた塊の絵。
それは巫女騒動のジャズグルの予言の絵と同じものであった。
大蝗害が発生したのだ。