浅野内匠頭が吉良上野介を襲い切腹。赤穂浪士らは復讐を誓う。ところが、吉良が急死してしまい、家臣らはたまたま金の無心にきていた亡き主人の弟を替え玉にすることに。一方、赤穂の大石も本音を言えば、勝手に死んだ主君の為に討ち入りなんてしたくない。だが、世間がそれを許さない。偽者の吉良と不忠の大石が繰り広げる笑って泣ける忠臣蔵。
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奇想天外な筋立ては、本著者の初めて読んだ「引っ越し大名三千里」と同じで、なかなか面白いですね。特に、刃傷の傷がもとで急死した上野介の替え玉となった上野介の弟・孝証の人柄の良さと行動がこの物語の肝ですね。
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■本書の基本情報
・筆者:土橋章宏(ドバシアキヒロ)
・略歴:1969年大阪府生まれ。関西大学工学部卒。2011年シナリオ「超高速!参勤交代」で第三七回城戸賞受賞。'13年に小説『超高速!参勤交代』で作家デビュー。同名映画で第三八回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。
・発行:幻冬舎
・発売:2020年12月
・ページ数:286p
■これまでに購読した土橋章宏の著書
・引っ越し大名三千里
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◆AFP情報 … ジャンル:本・雑誌・コミック、料率:3%