この漫画がすごい! 男漫画第2位に選ばれたそうです。いや、しかしそれも納得の内容。昨今の○○転生みたいな適当なんちゃってファンタジーとは違い、しっかりとした世界観ができあがっています。そして、死別、生物種による時間感覚の違いをメインテーマに据えて、じっくりと物語は進みます。
新たにキャラが登場しつつも、過去を振り返る。思い出の日々を懐かしみながらも、「今」を最も大切にする。その塩梅がとてもいい。
「断頭台のアウラ」編はこの巻で決着。その決着の仕方が素晴らしい。魔族が魔力放出を押さえないことと、まさか一巻2話目での「魔力探知にひっかからない」「それはとても良いことでございますね」というセリフがこんな風に繋がるとは。
抑え目の感情表現に、説明しすぎないセリフ、透明な空気感で描かれる風景、そして時々クスリとさせられるギャク。少し大人向けの漫画ですが、勿論子供にも読んでほしい漫画ですね。