ゲームが好きな孫娘(中学生と小学生)にプレゼントしようと思い、その前に自分が読みました。装丁がとても美しく、これなら読み終わっても愛蔵して再度読もうと思うかもしれません。「赤毛のアン」にはシリーズが沢山あって、とても一度に全巻読むことはできないだろうと悩みました。しかしある資料で「赤毛のアン」はシリーズの一部ではなく、著者の構想では第一作「赤毛のアン」だけだったという解釈を知り本書にきめました。
「訳者あとがきにかえて」によれば、本書は村岡花子の抄訳版を底本として、抜けていた箇所を補い、言葉を見直して、改定を施した愛蔵版とのことです。訳者の村岡美枝、村岡恵理のおふたりは、日本にアンを普及させた村岡花子の孫だそうです。
孤児で赤毛でとにかくおしゃべりで想像力豊かな少女、ときに癇癪もちで欠点もあるがなぜか人々に愛される。あるいは周囲の大人の寛容さなのか。やがて成長して迎える終章はホロっとしました。若いうちに読んでおくことを薦めたいけれど、大人(男子)が読んでも面白い、そして感動です。