老中も一目おく江戸一番の札差・三国屋の主・徳右衛門の孫・卯之吉が、同心株を買って定町廻同心見習いになった。武術の心得は全くないが、放蕩三昧を繰り返していたときに得た知識、人脈、そして莫大な財力で難事件を、面白おかしく次から次と解決していく。卯之吉、3年ぶり登場!。その第24弾。
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武勇の誉れ高き徳川家の若君・幸千代は「江戸の町を守る」と“八巻卯之吉の代役”同心を続けている。一方、太平楽な卯之吉は、老中の屋敷にて幸千代の替え玉を呑気にこなす日々。そうとは知らぬ姦計の一党は、表向きは抜け穴作りと称して屋敷の地下を掘り進め、幸千代の命を狙う。若君、いや替え玉の卯之吉の身が危ない!陰で糸を引く人物はすぐ近くにいる!頼もしき周囲の働きも得て、謀略を阻止できるか。
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卯之吉よりも、卯之吉の顔と瓜二つの幸千代や、卯之吉の一の子分と自称するやくざの親分・荒海ノ三右衛門の活躍が目立ってましたね。また、卯之吉のお仲間で浪人・水谷弥五郎の素性が明らかに。
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■本書の基本情報
・筆者:幡 大介(バン ダイスケ)
・略歴:1968年、栃木県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業。テレビ局嘱託職員、CM製作会社に勤務。1995年、文筆業に転じフリーライターとして活躍。2008年、「天下御免の信十郎」シリーズ(二見時代小説文庫)で時代小説作家デビュー。
・発行:双葉社
・発売:2020年7月
・ページ数:338p
■これまでに購読した幡大介の著書
・「大富豪同心」…第23巻まで(本書)
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◆AFP情報 … ジャンル:本・雑誌・コミック、料率:3%