青池作品はほぼチェックしてますが、やはり安定の面白さですね。14世紀頃のケルンを舞台に、お巡りさんをしていた頃のオド(後に俗世を捨てて修道士になる)のお話の5巻です。
カテゴリとしては中世サスペンス系です。
今回は過去作『カルタゴ幻想』を思わせる番外編と、過去の未解決殺人事件を追う二編を収録。
脇を固めるキャラがとても個性的でクスっとさせられるところもあり、癖になります。取材もきちんとされてて、毎回そのリサーチ力と、エピソードに上手に盛り込む力に驚かされます。作中で貴族の少女の葬儀の様子が出てきますが、あれも元ネタがあります。詳しくは岡田温司『デスマスク』参照)