例えば、子供の教育にとって、どのような行為がよいかについて、具体的な数値などの記載はなく、あくまで「その領域の権威がこう言っている」、「こういう研究結果があった」と記載されいているのみです。
しかしながら、他の教育本では単一の著者が自分はこういう方法で成功した、あるいは、こう教育したなどの具体例や個人の主義主張に終始しているのに対して、本作の著者はそういった目線の外から、あくまで母親として、ある意味中立的な立場に近いところから研究結果を参照しているようでした。
これまで自分が子供の教育に対して持っていた考え方、子供への接し方について、やはり科学的にもよいのだという確認ができますし、一方で悪かった点はなぜ悪いのかというのが客観的にわかるので、やはり直していこうと再認識できました。
100という数字にこだわっているのか(?)、もう少しポイントを絞って少なくしてもよかった気はします。というのも、同じことを複数のセクションに分けて記載しているような気がしたからです。
まあ大事な点は繰り返す、あるいは他のセクションともつながりがあるのかもしれませんが、もう少し簡潔にまとめてもいい気はしました。
本書の要点を個人的にまとめると
・子供に対して否定せず、肯定的に接すること
・過保護や甘やかすのはよいが、過干渉はよくない
・親は環境を整えてあげるのが仕事
のおおむね3点かなと思います。
それ以外にも細かいTips的な知識はあり、勉強になりました。
音読や読み聞かせについても、良い効果をもたらすと長年言われていましたが、科学的根拠がある程度あるようであり、今後も続ける動機づけになりました。
いままで育児書になっとくがいっていない方、理系のご両親にはおすすめできると思います。