レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの演じた人物はもちろん架空の人物だが、マーゴット・ロビーの演じたシャロン・テートはハリウッド映画史上最も悲劇的な最期を遂げた女優として名を残している。その事件を鬼才クエンティン・タランティーノ監督が映画化とくれば、どう描くのか見る前から期待は高かった。物語は、レオとブラピの話とシャロンの日常がほぼ平行に淡々と描かれてゆく。途中でブルース・リーとのエピソードがあってお遊び的に面白いが、結末は分かっているので、二人がどうあの事件に絡んでくるのか興味はその一点にある。しかし、最後は良い意味で見事に期待を裏切ってくれる。え~、そう来たかという感嘆である。全く予想をしていなかった。タイトルの意味もこういう事だったのかと、納得。
クエンティン・タランティーノ監督の創造力は素晴らしい、その才能恐るべしである。