毎度おなじみの、野村克也氏の野球論と思って買ったのだが実際は、野球人というより社会の一員としてどう生きるかを氏なりに説いた1冊。プロ野球選手といえども現役でプレーできるのは人生のごく一部。社会で生きる時間の方が長いのだから、選手生活を終えてからの生き方の方が大切、と。そのためには現役のころから人としての振る舞い、常識を身につけておかねばならない。当たり前のことだが、野球しか知らない選手が多いことは事実だろう。野村氏も同様に選手生活をスタートさせたが、本に触れることで人生が変わっていった生き方は興味深い。にしても洲電位150冊を出しているとは。ゴーストライターに頼っているのだろうが、一家言も二家言? もある84歳には敬服。