古生物研究家の著者が、動物の特徴を人間の体の構造に当てはめて、紹介している一冊。本作は、イラストも著者が手掛けているためか、表紙からも分かるように、なんともシュールな人間+動物の絵が目を引く。しかし、内容はいたって真面目であり、亀の甲羅は実は肋骨であることや、馬は中指だけで立っていること、フラミンゴが片足立ちを維持できる理由など、人間と比べることで、その環境に特化した動物の、適応能力の高さが分かり、それと同時に、同じ地球の生きものなんだということを、改めて認識できた。動物の紹介については、基本的な知識がほとんどであるため、知っている内容もあったが、子供だけでなく、大人も楽しめる視点で書かれた動物図鑑である。