オンラインプレイはせず、オフラインストーリーモードのみクリアーした状態でのレビューです。
タイトルの通り、決してこのゲームは完璧ではありません。
戦闘中に同じことを何度も言う僚機、ストーリーが進んでも言う事が変わらない整備班のモブたち、
レーダーに映る敵影は上下情報が無いのでどこにいるか分かりづらい、
意外とおバカな敵AI(壁に引っかかってこっちを追ってこれなくなったりする)、
ひたすらミッションをこなすだけのシングルプレイヤー、
魅力的なキャラを用意したのに明らかに説明不足なストーリー(意味ありげに登場してその後何の活躍も無かったキャラとか、クライマックスで突然謎の行動に出るキャラ、とか)…等々。
「2019年のゲームでこれかよ!?」と言いたくなるようなアラが散見される、それは事実です。
でも、何故かプレイしていると楽しい。
それは恐らく私が元アーマードコアプレイヤー(しかも旧シリーズ)だからでしょう。
どう見てもアーマードコアを意識したメカデザイン、
ステージを追うごとに送られてくる、企業からの意味深なメール、
主人公の事をイレギュラー呼ばわりしてくる敵、
三対一なら勝てると思っていたのか?な展開、等々…
青春時代をアーマードコアと共に過ごした私のような人間にとって、ノスタルジーに浸りながら「自分だけのメカ(designed by 河森正治)」を駆ってハイスピードメカアクションできるのは、それだけで貴重な時間なのです。
逆に、アーマードコアをプレイしていたというバイアスが掛かっていないと、最初に指摘したアラが気にかかり、評価が落ちるかもしれません。
しかしそれでも、「自分だけのメカで戦う」という部分に男の子心をくすぐられるタイプの人なら、楽しい時間が過ごせるのではないかと思います。
あと、出来ればオンライン対戦は最初から入れておいて欲しかった。(10月中にアップデートで追加するようです)
いろいろ悪いことも書きましたが、私は夢中になってプレイし、あっという間にクリアしてしまいました。
32歳にもなって、このような経験ができるのは貴重なことです。
佃プロデューサー、デザイナー河森正治氏をはじめ、二人のディレクションに必死に付いて行ったであろう製作陣には感謝の意を捧げたい気持ちです。
続編があれば、ぜひ購入したいです。