まったく新しい卑弥呼像。
書き出しから、わくわくします!
冒頭、三国志の世界から、舞台はいきなり倭国へ移り、火神子の物語が始まります。
武力で他を制圧し、勢力を広げる大和に対し、
頼りない少女火神子が、なぜ抗してゆくことになったのか。
知恵を授け火神子を導く者、
命がけで火神子を護る者、
様々な人物との出会いを経て、火神子が成長していく姿が、格調ある文章で鮮やかに描かれています。
作中には、魏志倭人伝、熊襲や隼人等の地名、戦術などが随所に盛り込まれていて、歴史の面白さを存分に味わうことができます。
この箇所は史実なのかしら⁈と古代史に思いを馳せながら、最後まで楽しく読ませていただきました。
歴史が好きな方はもちろん、
そうでない方も楽しめる作品だと思います!