著者は知る人ぞ知るM.モゥブレイの創設者であり靴の手入れ方法を日本に広め靴磨きを文化にまで昇華させようとした立役者、静孝一朗氏。
チラ見で思ったのは、両手がふさがる靴磨きが、2ページ見開きで閉じない製本で、眺めながら汚れ落としや栄養補給等項目毎作業が出来ると言うところ、考えられた製本と編集です。
私も靴磨きはしますしそんな本も幾つか見ますが、詳しく書いていてもエキゾチックレザーまでで、靴紐結びやハラコやブライドル小物、キャンバス地のメンテまで一同に載っているのは見たことがない。
あくまで基本を分かりやすく、それでいて奥が深い。
メンテ道具カタログとしても丁寧ですが、モゥブレイ何某と宣伝のように言わず、例えばクリームやワックスという一般名称の表現で解説しているところも好感の持てる良心的な指南書です。
初心者はもちろん、靴磨き好きも眺めているだけで楽しい。
ほんと教科書とはその通りな一冊です。
持っていて損のない1冊だと思います。