会計システムの歴史の本ですが,分かり易いです。というのも,システムの変化には必ず”なんでそう変わったの?”という理由があるのですが,この本は「場所の違い」+「産業の変化」が書かれています。昔のやり方をそのまま使っていては合わない部分が出てくるので,そこを工夫するわけです。あと,失敗例は省かれているのも良いです。ヨーロッパの人の書いた本で,イタリアの会計がフランス(ブルボン朝)やスペイン(スペイン帝国時代)に導入されたが結局うまくいかなかったと書いてありましたが,どんな些細な理由でもだめな場合は駄目ですね。理解している人が亡くなったとか,周囲が駄目だったとか,いろいろあるでしょう。まあ,とにかくおもしろかったです。