語彙力が乏しく、英単語に苦手意識のある方には厳しいです。
expatriate(国外に追放する)という単語を例に説明します。
私は、ex(外に)+patri(祖国)+ate(動詞)=(祖国の外に出す)=(追放する)という意味がピンとくるので、納得できました。
しかし、幹のパーツにたるpatriを知らない学生が、この単語を見て、同じようにスッと頭に入ることはないでしょう。
したがって、どれぐらいのレベルに向いているかというと、ある程度語彙力が豊富な、難関校狙いの大学受験生や、TOEFL、TOEICを受験する大学生、社会人が、知識を整理するための復習用に使うのがより適切です。
もちろん、入門・初心者を排除するわけでは決してありません。
普通の単語より覚えやすいという強みがあることには変わりないので、本書を1回で終わらすのではなく、繰り返し読んでみるとよいかもしれません。
私の感想としては、中上級者が復習用に使う場合、絶大な威力を発揮する本だと感じました。
一方、入門者、初心者が同じ効果を期待するには無理があります。
全くわからない未知の単語をバラバラなパーツに分けたところで、混乱の元です。
また、単語が頭に定着したかを確認するチェックリストもないので、単語帳として使うには不向きです。
英単語の「解説本」と思って何度も読み返しながら使うとよいでしょう。
こちらのレビューが少しでも参考になれば幸いです。