ドット絵による昔ながらのRPGへの原点回帰と現代ならではのグラフィック表現をうまく共存させている作品。BGMも素晴らしいものが多い。
ボス戦開始時など重要局面において、BGMからBGMへの移行する際に、短い繋ぎのBGMが挿入されてシームレスな移行が実装されており、戦闘を盛り上げてくれる要素になっている。
一番最初に8人の主人公から1人を選択するが、どの主人公でも問題なく進めることが可能。自身の好みで選べば良い。ただし、主人公に選んだキャラは、比較的長い期間パーティーから外せなくなるため注意は必要。マップ移動はかなり自由で、やりようによっては、ゲーム序盤でゲーム終盤のエリアまで到達できるため、そこで性能の良い装備を手に入れてから楽に進めるというやり方もある。もちろん適正レベルに見合った装備で進めていく方が後述の戦闘システムもより楽しめる。どちらのやり方を取るかは、プレーヤー各々の考え方次第。
戦闘システムは、コマンド形式だがこちらのキャラと敵の行動順番はランダム要素あり。基本的な流れは、敵の弱点に対応した攻撃を一定回数行うことで、敵のシールドが割れる→シールドが割れた敵は一時的に行動停止→この隙にこちらが威力を高めた技で大ダメージを叩き込むというサイクルを繰り返していく。
当然、敵もただでやられるわけもなく、様々な攻撃を仕掛けてくる。ある程度調整することは可能だが、キャラの行動順番がランダムな要素もあるため、敵のシールドを割るタイミングが非常に重要。1ターン先の行動も考えながら戦闘する必要があるので、やりごたえはあると思う。戦闘システムに慣れてくれば効率的に立ち回れる。
ストーリー自体は、各キャラそれぞれには、旅を始める動機はあるのだが、今までなんら関係のなかった8人がなぜ一緒に旅をするのか、この点についてもう少し言及して欲しかった。
いわゆる王道の展開が多めではあるが、ある意味それも原点回帰を目指してのことなのかとも思う。
スーパーファミコン全盛期、RPG全盛期を生きてきた世代の方には、特にオススメしたい。