評価が分かれる作品ですが、もともとディズニー売却後のスターウォーズは映画館でエピソード7を観た日から「世界一お金と時間を費やした余談ムービー」だと思っているので、設定をぶち壊し放題の今作は、当時は逆に面白く感じた作品でした。レイ三部作では一番見応えがあります。
大炎上していた当時、「あ、皆は傑作を期待してたんだ」と驚いたくらいです。
つっこみどころは山ほどあるので他のレビュアーにお任せしますが、個人的に気に入らなかったのはルーク・スカイウォーカーの扱いです。
ルークはエピソード6で、オビワンやヨーダが「ダース・ベイダーは悪に堕ちた」と言う中でただ1人「彼にはまだ善の心が残っている」と信じ、最後にはジェダイの心を引き戻した人間です。
そのルークが、甥であり弟子でもあるカイロ・レンの「俺を救いにきたのか?」との問いかけに「無理だ」と答えます。
ルーカスの生み出したルーク・スカイウォーカーならそんなことは言わない。あの場面なら「ベンもレイも、2人とも救いに来た」と答えるのではないかと思います。
今作のライアン・ジョンソン監督は叩かれまくりましたが、決して無能だった訳ではなく、単純にスターウォーズの続編を監督するのには向いていなかったのだと思います。
そして今作で破綻した設定が、次回作でJ・J・エイブラムスを苦しめることになります。