さる事件探索の余波で、「居眠り番」と蔑まれる閑職・両御組姓名掛に左遷された凄腕の北町奉行所元筆頭同心の蔵馬源之助。暇を持て余す源之助に数々の依頼「影御用」が舞い込み、解決していく。2010年からスタートした本シリーズの第24弾。
八十歳を超える老剣客が連日、謎と恐怖の道場破り。その現場に蔵間源之助も居合わせ目撃。老剣客の正体は?その目的は?。源之助の許に元老中首座の松平定信が訪れ、将軍家斉の実父・一橋大納言治済の企みを探ってほしいと影御用。江戸の町は、法度を無視した『天罰組』が我がもの顔で動き回る。どうする源之助、源太郎ら町方。
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治済の企みを知った源之助、これを頓挫させるには天罰組を捕縛することが早道と考えたが、剣でまったく歯が立たない相手にどう立ち向うか、源之助が知恵を絞るところが面白い。
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■両御組姓名掛(りょうおんくみせいめいがかり)とは
奉行所に勤務する同心とその家族の名簿を作成する部署。
家族が死亡、赤子誕生、夫婦になった時にそれらの事項を補完することすることくらいしか仕事がない。
■本書の基本情報
・筆者:早見 俊(ハヤミ シュン)
・略歴:1961年、岐阜県岐阜市に生まれる。法政大学経営学部卒業。会社員を経て作家活動に入る。2017年、「居眠り同心 影御用シリーズ」(二見時代小説文庫)と「佃島用心棒日誌シリーズ」(角川文庫)により、第6回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞
・発行:二見書房
・発売:2017年11月
・ページ数:282p
■これまでに購読した早見俊の著書
・「居眠り同心影御用」…第23巻まで(本書)