手・足・顔などいわゆる「人体の描き方」は要点のみの掲載で詳細な描き方は他の技法所に譲りますが(本格的に人体を学びたい方には名著A・ルーミス「やさしい人物画の描き方」をお勧め致します)、「箱で捉える」「面から起こす」など絵の初心者の方にはパースや遠近法が学べて基礎画力の底上げにはもってこいの一冊ではないでしょうか。
巻末の添削例は自分ひとりで描いていると視野狭窄になりがちで気がつきにくい点をベテランアニメーターならではの視点から列挙して下さっています。
付録にDVDが添付されており、著者の解説を聞き実際に描いている様子を観る事が出来ます。
著者の室井さんは普段から「アニメ私塾」のTwitterやyoutubeで積極的に情報を発信されており私も拝見していますが今は単に本の内容をなぞるだけなのではなく、DVDやyoutubeで動画を見ながら勉強する時代なのですね。
絵の描き方には正解というものは無いと思いますが色んな視点観点からアプローチしてみようという姿勢を見習いたいと思う一冊でした。